透明感のある歌声と美しいメロディで多くのリスナーを魅了する4人組バンド「緑黄色社会（りょくおうしょくしゃかい）」。ドラマやアニメのタイアップで一躍その名を知られるようになり、今や日本の音楽シーンで欠かせない存在となっています。
高校の軽音部から始まり、インディーズ時代を経て、現在はメジャーシーンで活躍する彼らの魅力とは何でしょうか？ 名前の由来からメンバーの素顔、そして彼らの音楽が多くの人の心を掴む理由まで、この記事では緑黄色社会の全てを徹底解説します。
ファンの方はもちろん、「名前は聞いたことあるけど、詳しくは知らない」という方も、この記事を読めば緑黄色社会の魅力にきっと引き込まれるはずです。
目次
緑黄色社会とは？バンドの基本情報と魅力
バンド結成の背景と歴史
緑黄色社会は2012年、愛知県名古屋市の中京大学附属中京高等学校の軽音楽部で結成された4人組バンドです。結成当初は5人組で、ボーカル＆ギターの長屋晴子、ギターの小林壱誓、キーボードのpeppe、ベースの穴見真吾、そしてドラムの杉江泰周というメンバー構成でした。
高校の軽音楽部からスタートした彼らは、地元名古屋を中心に精力的に活動。インディーズバンドとして徐々に知名度を上げていきました。2015年12月にドラマーの杉江泰周が脱退し、それ以降は現在の4人体制で活動を続けています。
2018年には初のメジャーフルアルバム『EYES』をリリースし、その後も様々なタイアップ曲を担当するなど活躍の場を広げてきました。
バンド名の由来と意味
緑黄色社会という独特なバンド名には、意外なエピソードが隠されています。ある日、長屋晴子が野菜ジュースを飲んでいたところ、小林壱誓が「緑黄色野菜」と言ったのを、他のメンバーが「緑黄色社会？」と聞き間違えたことがきっかけだったのです。
この偶然の言い間違いが気に入った彼らは、そのままバンド名に採用しました。一見すると難解に思えるこのバンド名ですが、彼らの音楽性やイメージと不思議とマッチしており、聞いた人の記憶に残るユニークな名前となっています。
緑黄色社会の音楽的な特徴
緑黄色社会の最大の特徴は、ボーカル長屋晴子の透明感のある歌声と、それを引き立てる美しいメロディラインでしょう。彼女の声は、高音から低音まで幅広い音域をカバーし、ときに繊細に、ときに力強く楽曲の世界観を表現します。
また、メンバー全員が作詞作曲に参加しており、それぞれの個性が楽曲に反映されているのも大きな特徴です。ロックやポップス、フォークなど、ジャンルにとらわれない多彩な音楽性も魅力のひとつ。
緑黄色社会の楽曲は、メロディアスでキャッチーながらも、歌詞の内容や楽曲構成に深みがあり、何度も聴きたくなる中毒性を持っています。また、透明感と情感が織り交ざった彼らの音楽は、日々の生活に寄り添い、様々な感情を優しく包み込んでくれるような温かさがあります。
緑黄色社会の歴史
「閃光ライオット2013」準グランプリ受賞
緑黄色社会の転機となったのは、2013年に参加した10代限定の音楽フェス「閃光ライオット2013」での準グランプリ受賞でした。この大会は若手アーティストの登竜門として知られており、この受賞によって彼らの知名度は一気に上昇します。
「閃光ライオット」での演奏は、彼らの実力が認められる重要な機会となり、その後のインディーズ活動の原動力となりました。この経験を通じて、バンドとしての結束力も一層強まったと言われています。
杉江泰周（ドラム）の脱退
2015年12月10日、緑黄色社会は公式に杉江泰周（ドラム）の脱退を発表しました。脱退の理由については明確には公表されていませんが、音楽性や方向性の違いなどが噂されています。
杉江の脱退後、緑黄色社会はドラマーを新たに迎えることなく、現在の4人体制でのバンド活動を続けることを選びました。ライブでは、サポートドラマーを迎えて演奏を行っています。
この変化を経て、彼らはより一層結束を固め、4人それぞれの個性と才能を最大限に発揮するバンドスタイルを構築していきました。
ドラマ・アニメ主題歌で一躍ブレイク
緑黄色社会が広く知られるようになったきっかけの一つは、テレビドラマやアニメのタイアップ曲を多数担当したことでした。
2018年にはTBSドラマ「G線上のあなたと私」の主題歌「sabotage」を担当。この曲は彼らの持ち味である透明感のある歌声と美しいメロディラインが際立ち、ドラマの世界観と見事にマッチしたことで大きな注目を集めました。
2020年には人気アニメ「僕のヒーローアカデミア」のエンディングテーマ「Shout Baby」を担当し、アニメファンからも高い評価を得ました。この曲のヒットにより、彼らの知名度は一気に拡大。アニメとのタイアップは彼らの新たなファン層の開拓にも繋がりました。
その後も「約束のネバーランド」のエンディングテーマ「魔法」、映画「前科者」の主題歌「キャラクター」など、数々の作品とのタイアップを通じて、緑黄色社会は着実にその存在感を高めていきました。
緑黄色社会のメンバー紹介
長屋晴子
- 本名：長屋晴子（ながや はるこ）
- 生年月日：1995年5月28日
- 出身地：愛知県
- 担当：ボーカル、ギター
長屋晴子は緑黄色社会のボーカリスト兼ギタリストとして、バンドの顔とも言える存在です。中京大学附属中京高等学校の軽音楽部時代に緑黄色社会を結成し、バンド結成当初から中心的存在として活動してきました。
幼少期から姉の影響でピアノを習っていた彼女は、音楽的な素養を持ち合わせており、高校時代に本格的に音楽活動を始めました。大学進学後も愛知県を拠点にバンド活動を続け、2017年のメジャーデビュー以降は東京を拠点に活動の場を広げています。
作詞作曲も担当しており、「Mela!」「Shout Baby」など、バンドの代表曲の多くを手がけています。
小林壱誓
- 本名：小林壱誓（こばやし いっせい）
- 生年月日：1996年2月11日
- 出身地：愛知県
- 担当：ギター
小林壱誓は緑黄色社会のギタリストとして、バンドのサウンドを支える重要な存在です。長屋晴子と同じく中京大学附属中京高等学校の軽音楽部出身で、バンド結成メンバーの一人です。
音楽の才能に恵まれた彼は、バンド結成前からギターの腕前に定評があり、緑黄色社会の楽曲においても、その技術と感性を存分に発揮しています。
作詞作曲も担当しており、バンドの楽曲制作において中心的な役割を果たしています。特にギターリフやアレンジに関しては、彼の才能が光る部分と言えるでしょう。
長屋晴子のボーカルを引き立てる絶妙なギターワークと、バックコーラスとしての役割も、バンドの音楽性をより豊かにしています。
peppe
- 生年月日：1995年12月6日
- 出身地：愛知県
- 担当：キーボード
peppeは緑黄色社会のキーボーディストとして、バンドに華やかさとリズム感を加える重要な存在です。他のメンバーと同じく中京大学附属中京高等学校の軽音楽部出身で、バンド結成時からのメンバーです。
「peppe」という愛称は、彼のユニークな個性を表すかのようなニックネームで、バンド内でも特徴的な存在として親しまれています。
穴見真吾
- 生年月日：1998年1月27日
- 出身地：愛知県
- 担当：ベース
穴見真吾は緑黄色社会のベーシストとして、バンドのリズムセクションを支える重要な存在です。他のメンバーと同じく中京大学附属中京高等学校の軽音楽部出身で、バンド結成時からのメンバーとして活動しています。
メンバーの中では最年少ながらも、その安定感のあるプレイと音楽への真摯な姿勢で、バンドの音楽性に大きく貢献しています。
作詞作曲にも参加しており、特にロックテイストの強い楽曲では彼の影響が色濃く表れています。
緑黄色社会の魅力とは？
透明感ある歌声と美しいメロディ
緑黄色社会の最大の魅力は、ボーカル長屋晴子の透明感のある歌声と、それを引き立てる美しいメロディラインでしょう。彼女の歌声は、聴く人の心に直接届くような純粋さと力強さを併せ持ち、様々な感情を繊細に表現します。
特に、高音域での伸びやかな歌声と、低音域での情感豊かな表現力は、緑黄色社会の楽曲に独特の世界観をもたらしています。その声質は、ときに優しく包み込むように、ときに力強く背中を押すように、聴く人の心に寄り添います。
また、彼らの紡ぎ出すメロディラインには、一度聴いたら忘れられないようなキャッチーさと、何度も聴きたくなる奥深さがあります。シンプルながらも印象的なフレーズや、予想を裏切る展開など、聴く人を飽きさせない工夫が随所に見られるのも特徴です。
メンバー全員の音楽的実力
緑黄色社会の魅力の一つは、メンバー全員が高い音楽的実力を持ち、それぞれが作詞作曲に参加している点です。4人それぞれの個性と才能が融合することで、バンドとしての独自の音楽性が生まれています。
長屋晴子の繊細な感性と表現力、小林壱誓の洗練されたギターワークと作曲センス、peppeのポップな感覚と多彩な音作り、穴見真吾のリズム感と安定感。これらの要素が見事に調和し、緑黄色社会ならではのサウンドを形成しています。
また、4人のハーモニーも彼らの強みの一つ。メインボーカルの長屋晴子を中心に、他のメンバーが絶妙なバックコーラスで支える様は、彼らの音楽性の高さを証明しています。
ジャンルを超える幅広い楽曲
緑黄色社会の大きな魅力の一つは、ロックやポップス、フォーク、エレクトロニカなど、様々なジャンルを横断する幅広い楽曲性です。彼らの音楽は一つのジャンルに収まらず、曲ごとに異なる表情を見せながらも、一貫して「緑黄色社会らしさ」を感じさせます。
アップテンポでエネルギッシュな楽曲から、しっとりとしたバラード、ダンサブルなナンバーまで、様々な音楽性を持つ彼らの楽曲は、聴く人の気分や状況に合わせて多彩な魅力を提供してくれます。
また、ジャンルを超えた多様性がありながらも、長屋晴子の特徴的な歌声と美しいメロディラインという核があることで、バンドとしての一貫性も保たれています。この「多様性と一貫性のバランス」が、多くのリスナーを惹きつける秘訣となっています。
緑黄色社会の魅力が伝わる人気曲紹介
またね
「またね」は2018年にリリースされたmミニアルバムに収録されています。
切ない別れと再会を描いたこの楽曲は、長屋晴子の透明感のある歌声と、心に染み入るようなメロディラインが特徴的です。「またね」という日常的なフレーズに込められた深い感情が、多くのリスナーの共感を呼びました。
ドラマの世界観とマッチしたこの曲は、緑黄色社会の代表曲の一つとして多くのファンに愛されています。特に「またね」というフレーズが印象的で、一度聴くと心に残るキャッチーさを持っています。
Shout Baby
「Shout Baby」は2020年に発表された楽曲で、人気アニメ「僕のヒーローアカデミア」第4期のエンディングテーマに起用されました。
この曲は、力強いロックサウンドとキャッチーなメロディが特徴的で、長屋晴子の伸びやかな歌声が魅力を引き立てています。「叫べ」というメッセージ性の強い歌詞は、アニメの世界観にもマッチし、多くのアニメファンからも支持を得ました。
アニメとのタイアップにより、緑黄色社会の知名度は一気に上昇。「Shout Baby」は彼らのキャリアにおいて重要な転機となった楽曲と言えるでしょう。ライブでも盛り上がる人気曲の一つです。
Mela!
「Mela!」は2020年に発表された楽曲です。
アップテンポでポップなメロディと、印象的なサビが特徴的なこの曲は、緑黄色社会の楽曲の中でも特に人気が高く、ライブでの定番曲となっています。
2022年7月に自身初となる2億回を超えるストリーミング再生数を記録し、2023年6月に累計再生回数が3億回を突破しました。
サマータイムシンデレラ
「サマータイムシンデレラ」は2023年に発表された楽曲で、フジテレビ系月9ドラマ「真夏のシンデレラ」の主題歌として書き下ろされました。
夏の一時的な輝きと憧れを描いたこの楽曲は、爽やかなメロディと切なさが入り混じる歌詞が特徴的です。タイトルの「サマータイムシンデレラ」という言葉が象徴するように、夏の終わりと共に消えてしまう儚い魔法のような時間を美しく表現しています。
ドラマの世界観にもマッチしたこの曲は、緑黄色社会の繊細な表現力が光る一曲として、多くのファンに愛されています。特に長屋晴子の感情豊かな歌声が印象的で、曲の世界観をより深く聴き手に伝えています。
キャラクター
「キャラクター」は2022年に発表されたフルアルバム「Actor」に収録されています。森永製薬の「inゼリー」のCMソングとして使用されました。
この曲は、自分自身のアイデンティティや生き方について問いかける内容の歌詞と、印象的なメロディラインが特徴的です。「人生という舞台で演じる役柄」というテーマは、映画の内容とも呼応し、深い考察を促す楽曲となっています。
映画とのタイアップにより注目を集めたこの曲は、緑黄色社会の音楽性の幅広さを示す重要な作品の一つとなっています。特に歌詞の深さと、それを表現する長屋晴子の歌声の豊かさが、多くのリスナーの心に響いています。
まとめ｜緑黄色社会の魅力とこれからの活躍に注目！
高校の軽音楽部から始まり、閃光ライオットでの準グランプリ受賞を経て、現在は日本の音楽シーンで確固たる地位を築いている緑黄色社会。彼らの魅力は、長屋晴子の透明感のある歌声と美しいメロディライン、メンバー全員の高い音楽的実力、そしてジャンルを超える幅広い楽曲にあります。
ドラマやアニメのタイアップ曲で広く知られるようになった彼らですが、その音楽性の高さはタイアップに留まらない魅力を持っています。一つ一つの楽曲に込められた繊細な感情表現と、聴く人の心に寄り添うような温かさは、多くのリスナーを魅了し続けています。
2025年現在、彼らはさらなる活躍の場を広げ、日本の音楽シーンにおいて欠かせない存在となっています。全国ツアーの開催やフェスへの出演、新たなタイアップ曲の担当など、その活動はますます多岐にわたっています。
これからも進化し続ける緑黄色社会の音楽に、ぜひ耳を傾けてみてください。透明感のある歌声と美しいメロディ、そして心に響く歌詞があなたの日常に寄り添い、新たな彩りを加えてくれることでしょう。
彼らの今後の活躍にも大いに期待したいと思います。
