国民的アイドルグループとして日本中を席巻した「嵐」。1999年のデビューから2020年末の活動休止まで、多くの人々の心に残る名曲と笑顔を届け続けてきました。そんな彼らが2024年、株式会社嵐を設立し新たな一歩を踏み出しています。今なお多くのファンに愛される5人のメンバーの魅力と、グループとしての軌跡、そして今後の展望について詳しくご紹介します。
嵐とは?グループの概要と歴史
結成の背景とデビューの経緯
嵐は1999年、ジャニーズ事務所(現・STARTO ENTERTAINMENT)によって結成された5人組男性アイドルグループです。大野智、櫻井翔、相葉雅紀、二宮和也、松本潤という5人のメンバーは、それぞれがジュニア時代から抜群の個性と才能を持ち、グループ結成に至りました。
結成発表は1999年9月15日、多くのジャニーズグループがテレビや東京ドームなどで行う中、嵐は異例のハワイ・ホノルル沖のクルーズ客船上で行われました。この「嵐を呼ぶ」船上記者会見は、グループ名の由来にもなった印象的なデビューイベントとなりました。
そして同年11月3日、ファーストシングル「A・RA・SHI」をリリース。このタイトル曲は翌年に開催された「第27回NHK紅白歌合戦」で初出場を飾る楽曲となり、また2020年に放送された「嵐にしやがれ」の最終回でも披露されるなど、彼らの原点として大切にされている曲です。
これまでの主な活動と実績
デビュー初期は苦戦の時期もありましたが、2006年頃から人気が急上昇。5人それぞれが個性を生かしたバラエティ番組出演や、ドラマ・映画など演技の場でも活躍し、多方面からの支持を獲得していきました。
2008年からは日本レコード大賞などの音楽賞を総なめにし、2009年には「5×10(ファイブバイテン)」として10周年を迎えました。2010年代には「第60回NHK紅白歌合戦」では初の白組トリを務め、「嵐にしやがれ」「VS嵐」といった冠番組も長期にわたって放送されるなど、日本のエンターテインメント界を牽引しました。
「Love so sweet」「Happiness」「Monster」「truth」など数々のヒット曲を世に送り出し、コンサートは常に全国のドームを埋め尽くすほどの人気を誇りました。2019年11月には「アラフェス2020 at 国立競技場」を開催し、東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムでのコンサートを成功させます。
2019年1月27日に活動休止を発表し、2020年12月31日をもって一旦活動を休止。その後、メンバーはそれぞれソロ活動を展開しながらも、2024年には株式会社嵐を設立し、グループとしての新たな一歩を踏み出しています。
メンバープロフィール
大野智(おおの さとし)
1980年11月26日生まれ、東京都出身の大野智は嵐のリーダーを務めています。デビュー当初は「ダンスの大野くん」として知られ、グループの振り付けも担当していました。透明感のある歌声と繊細な踊りは、多くのファンを魅了してきました。
趣味は釣りと絵を描くこと。特に絵の才能は抜群で、個展を開催するほどのアーティストとしての顔も持っています。また、役者としても映画「忍びの国」で主演を務め、2018年には「第41回日本アカデミー賞」で優秀主演男優賞を受賞しました。
一見クールな印象がありますが、意外と天然な一面も。ファンからは「リーダー」「おーちゃん」という愛称で親しまれています。活動休止後は2022年に個人事務所NOTINGを設立し、俳優として「魔法使いの相談所」などに出演。展覧会「FREESTYLE 2020」も開催され、アーティストとしての活動も精力的に行っています。
櫻井翔(さくらい しょう)
1982年1月25日生まれ、東京都出身の櫻井翔は、嵐の知性派メンバーとして知られています。慶應義塾大学経済学部を卒業した高学歴アイドルであり、ラップを担当するほか、的確なMCで番組を進行する力も持っています。
2006年からは日本テレビ系列「NEWS ZERO」のキャスターを務め、タレントとしてだけでなくジャーナリストとしての一面も。2019年には東京オリンピック・パラリンピックの開閉会式の担当としても抜擢されるなど、社会的にも高い信頼を獲得しています。
ドラマでは「謎解きはディナーのあとで」「ラッキーセブン」など数々の作品に出演。演技力も高く評価されています。プライベートでは2021年に一般女性と結婚を発表し、ファンから多くの祝福の声が寄せられました。活動休止後は「母になる」「ゼロイチ」などの番組でキャスターを担当し、続く高い人気を証明しています。
相葉雅紀(あいば まさき)
1982年12月24日生まれ、千葉県出身の相葉雅紀は、グループ内の「癒し系」ポジションとして親しまれています。明るく朗らかな性格で、常に笑顔を絶やさない姿が印象的です。
バラエティ番組への出演も多く、「相葉マナブ」では料理や農業など様々な挑戦を続け、親しみやすいキャラクターで幅広い年齢層から支持を集めました。また、動物好きとしても知られ、「志村どうぶつ園」のレギュラーを長く務めていました。
俳優としても「僕と彼女と彼女の生きる道」「素直になれなくて」「貴族探偵」など多数のドラマに出演。その自然体の演技スタイルは、多くの視聴者に共感を呼んでいます。活動休止後もバラエティ番組「相葉マナブ」を継続し、2022年には一般女性との結婚・第一子誕生を発表。家庭人としても充実した日々を送っています。
二宮和也(にのみや かずなり)
1983年6月17日生まれ、東京都出身の二宮和也は、嵐の中でも特に演技派として高い評価を受けているメンバーです。映画「GANTZ」シリーズや「母と暮らせば」などで主演を務め、「第39回日本アカデミー賞」では最優秀主演男優賞を受賞するなど、俳優としての実力は折り紙付きです。
一方で、ゲーム好きの一面も有名。多忙なスケジュールの合間を縫って、携帯ゲーム機で遊ぶ姿はファンの間ではお馴染みの光景でした。そんなギャップも魅力の一つで、「ニノ」という愛称で親しまれています。
歌唱力も高く評価されており、グループ内では作詞作曲も担当することも。嵐の楽曲「曇りのち、快晴」など、彼が手がけた曲も多くのファンに愛されています。2019年には一般女性との結婚を発表。活動休止後はドラマ「ラストマン -全盲の捜査官-」で主演を務めるなど、俳優としてのキャリアをさらに深めています。
松本潤(まつもと じゅん)
1983年8月30日生まれ、東京都出身の松本潤は、カリスマ性溢れるパフォーマンスと完璧主義者としての一面を持つメンバーです。嵐のコンサートでは演出面でも大きく貢献し、常に新しいアイデアを提案するなど、エンターテイナーとしての才能を遺憾なく発揮してきました。
俳優としても「花より男子」シリーズの道明寺司役で大ブレイクし、「99.9 -刑事専門弁護士-」シリーズなど数々の人気作品に出演。2007年の映画「花より男子ファイナル」は興行収入77億円を超える大ヒットとなりました。
ストイックな性格で知られ、役作りへの徹底ぶりはスタッフからも一目置かれています。また、ファッションセンスの高さも魅力の一つで、私服や髪型が話題になることも多いです。活動休止後もドラマ「99.9 -刑事専門弁護士-」シリーズが続編化されるなど、演技の場でも活躍を続けています。
メンバー間の関係性とエピソード
メンバー同士の友情とチームワーク
嵐の魅力の一つは、5人のメンバー間の深い絆です。デビューから20年以上経った今でも、互いを尊重し合い、支え合う関係性は変わりません。幼い頃からジャニーズJr.として共に過ごした時間が、彼らのチームワークの基盤となっています。
例えば、メンバー同士でプライベートにカラオケに行ったり、食事会を開いたりという交流は日常的に行われてきました。特に休止前には5人での食事会が増え、より絆が深まったというエピソードも。大野は自身が釣った魚をメンバーに振る舞うこともあり、その様子はバラエティ番組でも話題になりました。
また、各メンバーの誕生日には必ずみんなで祝福し、プレゼントを贈り合う習慣もあったといいます。松本は「5人で一緒にいるときが一番リラックスできる」と語るほど、メンバー間の信頼関係は揺るぎないものとなっています。
2019年の活動休止発表会見では、5人が涙を見せる場面もあり、その姿からもグループへの強い思いが伝わってきました。休止後もLINEグループで連絡を取り合っているとのことで、変わらぬ友情を感じさせます。
ファンが知りたい舞台裏のストーリー
嵐の5人はそれぞれ個性が強く、時には意見の衝突もあったといいます。特に松本と櫻井は、デビュー初期は距離があったと言われていましたが、時間の経過とともに互いを認め合うようになり、今では深い信頼関係を築いています。
相葉と二宮は幼い頃からの付き合いで、特に仲が良いことで知られています。二人は同じジュニア時代のグループ「BA5」に所属していた経験があり、「ひとつのお布団で寝ていた」というエピソードも。今でも相葉の実家で一緒に過ごすこともあるとか。
大野は引っ越しの際、メンバー全員に手伝いを頼み、皆で力を合わせて作業したという話も。また、コンサートの演出について5人で一晩中話し合ったこともあり、真剣にグループのことを考える姿勢は常に変わりません。
休止の決断に至るまでの2年間、メンバー間で何度も話し合いを重ねたといいます。その過程で互いの本音をさらけ出し、より深い絆で結ばれたと大野は語っています。全ての決断を5人の総意で行う姿勢も、嵐らしさの一つではないでしょうか。
まとめ
2020年12月31日をもってグループとしての活動を一時休止した嵐ですが、2024年に入り大きな動きがありました。5人は共同で「株式会社嵐」を設立し、STARTO ENTERTAINMENTとエージェント契約を結ぶことを発表。この動きは多くのファンに希望を与え、「いつか5人での活動再開がある」という期待を高めています。
休止後もメンバーそれぞれは精力的に活動を続けています。大野は俳優・アーティストとして、櫻井はキャスターとして、相葉はバラエティ番組の司会者として、二宮と松本は俳優として、それぞれの道を歩んでいます。彼らの活躍は、嵐としての経験があってこそのものといえるでしょう。
活動休止前の最後のメッセージで、二宮は「僕たちがずっと言い続けていることは、嵐を好きになってくれてありがとう、嵐を応援してくれてありがとうということ」と語りました。また大野は「5人の嵐としてまた集まれる日が来るように頑張っていきたい」と未来への希望を示しています。
嵐というグループは、単なるアイドルグループを超え、日本の文化的アイコンとなりました。彼らがこれからどのような形で活動を再開するのか、あるいは5人それぞれがどのような道を歩んでいくのか、ファンは温かく見守り続けることでしょう。
最新情報は株式会社嵐の公式SNSや各メンバーの公式チャンネルでチェックすることができます。これからも彼らの活躍から目が離せません。
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