東京事変

【東京事変の代表曲10選】多くの人に愛される名曲・人気曲を紹介

東京事変の音楽は、椎名林檎の圧倒的な歌声と、メンバーそれぞれの卓越した演奏技術、そして多様なジャンルを融合した革新的なサウンドで、多くの音楽ファンを魅了し続けています。デビューから解散、そして再生を経験し、常に日本の音楽シーンに刺激を与えています。

本記事では、東京事変の代表曲として広く知られるヒット曲から、彼らの音楽的特徴を理解する上で重要な楽曲まで、厳選した10曲の魅力と背景を深掘りしてご紹介します。

東京事変について

東京事変は、椎名林檎(Vo./Gt./Key.)、亀田誠治(Ba.)、刄田綴色(Dr.)、浮雲(Gt.)、伊澤一葉(Key.)からなる5人組ロックバンドです。2004年に椎名林檎が自身のソロ活動と並行して「バンドの形態をとった集団」として結成し、瞬く間に日本の音楽シーンに新たな風を巻き起こしました。

彼らの音楽の最大の特徴は、椎名林檎の独特な世界観をバンドサウンドで表現するスタイルです。ジャズ、ファンク、ソウル、プログレ、ロックなど多様なジャンルを融合させた革新的なサウンドと、メンバーそれぞれの高い演奏技術が織りなす緻密なアンサンブルは、多くのリスナーを唸らせます。歌詞は文学的でありながらも、日常の感情や社会への皮肉を鋭く表現しており、そのユーモアと知性も魅力です。ライブパフォーマンスも圧巻で、視覚的にも聴覚的にも刺激的なステージは、多くのファンを熱狂させてきました。

東京事変の代表曲10選

ここからは代表曲を10曲紹介していきます!

群青日和

2004年にリリースされた「群青日和」は、東京事変のデビューシングルであり、彼らの名を世に知らしめた代表曲です。都会の夏の情景と、若者の孤独や連帯感を歌い上げた、疾走感あふれるロックナンバー。椎名林檎のクールな歌声と、バンドメンバーのタイトな演奏が印象的で、多くのリスナーの心を掴みました。東京事変の音楽性を象徴するような、まさに東京事変の代表曲中の代表曲です。

遭難

2004年にリリースされたアルバム『教育』に収録されている「遭難」は、東京事変の楽曲の中でも特に激しく、情熱的な一面が際立つ楽曲です。人生における困難や、迷いを「遭難」になぞらえて表現しています。椎名林檎の魂の叫びのような歌声と、アグレッシブなバンドサウンドが特徴で、聴く人に強いインパクトを与えます。東京事変の持つロックバンドとしての魅力が凝縮された、まさに東京事変の代表曲です。

サービス

2006年にリリースされたアルバム『大人 (アダルト)』に収録されている「サービス」は、東京事変の音楽性の幅広さを示した楽曲です。人生における「奉仕」(サービス)のあり方を、ジャズやファンクの要素を取り入れたグルーヴィーなサウンドで表現しています。椎名林檎の妖艶な歌声と、メンバーそれぞれの高い演奏技術が光る、洗練された一曲です。大人の魅力が凝縮された、まさに東京事変の代表曲です。

喧嘩上等

「喧嘩上等」は、2006年リリースのセカンドアルバム『大人(アダルト)』に収録された楽曲です。キャブ・キャロウェイ初期オリジナル・ラブを彷彿とさせる、ゴキゲンなスウィング・ナンバーであり、わずか2分22秒という短さの中に、バンドの演奏力の高さソリッドなグルーヴが凝縮されています。

歌詞は、「こっちの心根量らずと、一体如何云う御了見/そうした喧嘩は手前から、売ってやりんす上等よ」というフレーズが象徴するように、正面から来る喧嘩を買うという、椎名林檎の攻撃的かつ挑発的な女性像が描かれています。無機質なバンドサウンドに乗せて、ユーモアとシリアスが混ざり合った、極めてクールでソリッドなジャイヴ・ロックです。

能動的三分間

「能動的三分間」は、2009年にリリースされたシングルです。この曲の最大の特徴は、タイトル通り、BPM=120で進行し、正確に「三分ちょうどで終わる」というコンセプトにあります。カップラーメンの待ち時間など、日常の三分間という絶対的な時間の中で、人間が何を「能動的」に行い、何を見出すかという哲学的な問いを提示しています。

演奏は、美しい秩序を保ったミドルテンポの16ビートを、生身のバンドが肉感的にスウィングさせるという、高度な演奏技術が試されたバンドの練習曲でもありました。歌詞は、三分間の終わりに「我々は使命を果たしたと思う」と歌い、聴く人に「君の再生装置で蘇らせてくれ」と願いを託す、ユーモラスかつ先鋭的なダンスチューンです。

落日

2007年にリリースされたアルバム『娯楽 (バラエティ)』に収録されている「落日」は、東京事変の楽曲の中でも特に叙情的なバラードです。一日の終わり、夕日が沈む情景と、過ぎ去った日々への郷愁を歌い上げています。椎名林檎の繊細な感情表現が光る歌声と、心に染み渡るメロディが特徴で、多くのリスナーの共感を呼びました。東京事変の持つ奥深さと、優しさが感じられる、まさに東京事変の代表曲の一つです。

キラーチューン

「キラーチューン」は、2007年リリースのシングルです。タイトルは、作曲を担当した伊澤一葉(Key)のデモを聴いた椎名林檎が「この曲はキラーチューンだ!」と直感して名付けられました。

この曲のテーマは「贅沢」であり、「贅沢は味方」と宣言し、「一度きりの今日を使い捨てる」ことこそが、愛する「貴方」といる上での究極の贅沢な人生の使い方だと歌っています。「貧しさこそが敵」という言葉の裏には、お金ではなく「心の豊かさ」を求めるメッセージが込められています。スウィング感と軽快なグルーヴが心地よいポップチューンに、椎名林檎の官能的かつ哲学的なリリックが乗ることで、愛と人生を豊かにする価値観を提示した楽曲です。

透明人間

2006年にリリースされたアルバム『大人 (アダルト)』に収録されている「透明人間」は、人間関係の希薄さや、孤独感をテーマにした楽曲です。都会の中で「透明人間」のように存在感を失っていく感情を、切なくも美しいメロディに乗せて歌い上げています。椎名林檎の繊細な感情表現が光る歌声と、心に響く歌詞が特徴で、多くのリスナーの共感を呼びました。東京事変の持つ文学的な側面が光る、まさに東京事変の代表曲の一つです。

絶体絶命

「絶体絶命」は、2010年リリースのアルバム『スポーツ』に収録された楽曲です。この曲は、「かなしみ」という感情を「声を殺してわたしを待ち構えている」「重く/硬く/暗く/冷たい」実体のない怪物として表現した、ダークで内省的なナンバーです。

主人公が、その「かなしみ」の恐ろしさを知りながらも「儘と捕まって」しまうという、逃れられない絶望的な状況を描写。歌詞の序盤は感情が、後半は男女の関係を暗喩するような情景が描かれるトリッキーな構成が特徴です。絶望を突き詰めて歌いながらも、その空虚さを見つめることで生への渇望を滲ませる、東京事変らしい複雑な感情を表現した楽曲です。

永遠の不在証明

2020年にリリースされた「永遠の不在証明」は、映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』の主題歌として書き下ろされ、東京事変の「再生」後、初の楽曲として注目を集めました。映画の世界観と見事に合致した、ミステリアスで壮大なロックナンバーです。不在の存在を証明するという、哲学的な歌詞と、椎名林檎のクールな歌声が、多くの視聴者を惹きつけました。東京事変の新たなフェーズを象徴する、まさに現在の東京事変の代表曲です。

まとめ

本記事では、東京事変の数ある名曲の中から、特に東京事変の代表曲として愛される10曲を厳選し、それぞれの魅力と背景をご紹介しました。彼らの音楽は、椎名林檎の圧倒的な歌声と、メンバーそれぞれの卓越した演奏技術、そして多様なジャンルを融合した革新的なサウンドで、常に日本の音楽シーンに刺激を与え続けています。

東京事変の楽曲は、喜びや悲しみ、葛藤や希望といった普遍的な感情を、その唯一無二の表現力で表現することで、聴く人の心に深く響き、共感と活力を与えてくれます。彼らは単なるロックバンドではなく、音楽を通して人間の本質や社会に問いかけ、新たな表現の可能性を提示する、真の芸術家です。これからも東京事変の音楽は、常に進化を続け、日本のみならず世界中で輝きを放ち、多くの人々の心に深く刻まれていくことでしょう。まだ聴いたことのない曲があれば、ぜひこの機会に東京事変の深く、そして刺激的な音楽の世界に足を踏み入れてみてください。

Mr.Lyric 編集部

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