Mr.Children「しるし」の歌詞の意味を考察!ミスチル史上最高のラブソング

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「しるし」は2006年11月15日に発売されたMr.Childrenの29枚目のシングルです。

2007年3月14日に発売された13枚目のアルバム「HOME」にも収録されており、ドラマ「14歳の母」の主題歌にもなっている曲です。

しるしの歌詞はこちら

「しるし」ができるまでの背景

「しるし」は2006年に発売されており、曲をリリースした時に桜井さんは

「愛情が高まった2人の物語なのか、離れ離れになる2人の物語なのか。そのどちらとも受け取れるラブソング。両極の物語の中心にある”愛”とかいうもの、それを実感してもらえたらと願っています。最高のラブソングができました。」

としており、「しるし」をリリースする2006年までに”名もなき詩”や”シーソーゲーム∼勇敢な恋の歌”、”Everything(it’s you)”、” 口笛”、”Sign”など、今でも多くの人に愛されているラブソングを書きまくってきた桜井さんが”最高のラブソングができました”とコメントしており、数多くあるMr.Childrenのラブソングの中でも至高のラブソングになっているのではないかと思います。

また、「しるし」に関しては、7年間大切に飼い続けていたリスザルの「モンちゃん」を想って書いた曲だとしており、「Mr.Children 道標の歌」という書籍の中で

「もう、おんおん泣きながら書いたのがこの曲だった。でも死んだ者への言葉に聴こえすぎるところは、誰もが共感し得る恋愛の歌に聞こえるよう、自分の気持ちをコントロールしつつ書いていたかもしれないけど。」

出展:Mr.Children 道標の歌

と、「しるし」を制作した時のエピソードを語っています。

MVは非常にシンプルで桜井さんの想いがシンプルに伝わるようなMVになっています。

ここまで「しるし」ができるまでの背景を紹介してきました。

桜井さんが”愛情が高まった2人の物語なのか、離れ離れになる2人の物語なのか。そのどちらとも受け取れるラブソング”としている通り、人によって解釈が異なる1曲になるので、これから紹介していく歌詞考察は一解釈として参考にしてみて下さい。

「しるし」の歌詞考察・歌詞の意味

最初からこうなることが決まっていたみたいに
違うテンポで刻む鼓動を互いが聞いてる
どんな言葉を選んでも どこか嘘っぽいんだ
左脳に書いた手紙 ぐちゃぐちゃに丸めて捨てる
心の声は君に届くのかな?
沈黙の歌に乗って…

出展:しるし/Mr.Children 作詞 桜井和寿

この曲は「僕」と「君」という2人が登場します。
この2人は親と子かもしれないし、2人組のカップルかもしれないし、互いに愛情を分かち合う2人組という風に解釈しています。
今回はこの2人組がカップルだという前提で進めていきます。

違うテンポで刻む鼓動を互いが聞いているという事は、互いに抱き合っている様子を表しています。
そして、互いに抱き合って鼓動を感じているが、そのテンポが違うとしています。
テンポが違うというのは、互いに血縁関係ではなく、これまで歩んできた人生や性格など、異なる部分が多い2人の事を指していると思います。

次に、”左脳に書いた手紙”の部分ですが、そもそも左脳と右脳の違いは一般的には以下のように言われています。

  • 左脳:言語や計算力、論理的思考を司る。言語脳・論理脳とも言われる
  • 右脳:ひらめきやイメージ、芸術性、創造性などを司る。感覚脳とも言われる

自分の想いを頭の中で整理して伝えるのが難しいくらいに、主人公の彼女に対する想い・愛情が爆発していて、日々の生活の中でそんな自分の心の声や想いは彼女に届くのだろうか?としています。

1番のAメロをまとめると、僕と彼女は血縁ではなくこれまでの人生経験や性格など色々違う部分も多いけど、左脳(論理的)では自分の想いが整理できないくらいに彼女に対する想いがあふれていて、そんな思いが君に届いて欲しいなと思っている主人公の様子が理解できます。

ダーリンダーリン いろんな角度から君を見てきた
そのどれもが素晴しくて 僕は愛を思い知るんだ
「半信半疑=傷つかない為の予防線」を
今、微妙なニュアンスで君は示そうとしている

出展:しるし/Mr.Children 作詞 桜井和寿

いろんな角度から君を見てきたという事は、かなり長い年月を彼女と一緒に過ごしており、そんな長い時を過ごしてもなお、彼女の事を愛していているんだという事が理解できます。

しかし、そこで彼女が示そうとしているのが「半信半疑=傷つかないための予防線」です。

半信半疑は文字通り、半分信じて半分疑うということです。

なにか察したのか分かりませんが、長い間一緒にいる主人公の些細な変化から違和感を感じ、これまでは物凄く愛していたけど少し気持ちが離れてきているという事を示唆しているのではと考えています。

自分の好きな人や信じている人から裏切られたとき、そのダメージは相当なものになると思います。

そうなった時に傷つかないで済むように、半分疑っている状態を残しておくことで、傷つかないための予防線を張っているということです。
愛しすぎるが故にですね。

半信半疑=傷つかない予防線と言い換えているところに桜井さんの凄さが垣間見えます

「おんなじ顔をしてる」と誰かが冷やかした写真
僕らは似ているのかなぁ? それとも似てきたのかなぁ?
面倒臭いって思うくらいに真面目に向き合っていた
軽はずみだった自分をうらやましくなるほどに
心の声は誰が聞くこともない
それもいい その方がいい

出展:しるし/Mr.Children 作詞 桜井和寿

ここから2番です。

夫婦は顔が似てくるという話もあるとおもいますが、もともと似ていたから互いに惹かれあったのか、それとも長い時を一緒に過ごす中で似てきたのか、どちらもあると思います。
ここでは、おそらく主人公が友人から冷やかされつつ、内心では嬉しく思っているように見えます。

軽はずみな自分を、、、というのは恐らく過去の主人公の事を指していて、昔は色々遊んでいたのではないかと思います。
その頃が懐かしく思うほど、今では彼女のことを物凄く愛していて真剣に将来の事を考えていることが理解できます。

1番の歌詞では”心の声は君に届くのかな?沈黙の歌に乗って…”という歌詞になっており、自分の想いや心の声が彼女に届いてくれないかなという主人公の想いが読み取れますが、2番では”心の声は誰が聞くこともない それもいい その方がいい”としています。
つまり、1番の時点では、主人公の彼女に対する愛情を伝えたいと思っていた(伝える必要があった)のに対し、2番ではわざわざ伝えなくてもいいという状態に変わっています。
言葉にしなくても自分の想いはきっと彼女に伝わっているだろうと思えるほど、互いの関係がより強くなっている様子が理解できます。

ダーリンダーリン いろんな顔を持つ君を知ってるよ
何をして過ごしていたって 思いだして苦しくなるんだ
カレンダーに記入したいくつもの記念日より
小刻みに 鮮明に 僕の記憶を埋めつくす

出展:しるし/Mr.Children 作詞 桜井和寿

1番では”いろんな角度から君を見てきた”としていますが、2番では”色んな顔を持つ君を知ってるよ”としています。
表現が違うだけで、どちらも彼女と長い年月を過ごしてきたことが理解できます。

また、一緒にいない時は何をしていても彼女の事を思い出してして苦しくなるくらい、彼女の事を愛している様子が理解できます。

カレンダーに記した記念日ももちろんですが、それ以上に彼女と一緒に過ごした日常が愛おしく、より鮮明に覚えている。
記念日を一緒に祝えることも嬉しいけど、それ以上に日々を彼女と一緒に過ごせること自体が幸せなんだとしています。

泣いたり笑ったり 不安定な想いだけど
それが君と僕のしるし
ダーリンダーリン いろんな角度から君を見てきた
共に生きれない日が来たって どうせ愛してしまうと思うんだ
ダーリンダーリン Oh My darling
狂おしく 鮮明に 僕の記憶を埋めつくす
ダーリンダーリン

出展:しるし/Mr.Children 作詞 桜井和寿

ここで曲名の「しるし」とは何かが理解できます。
彼女と過ごす日々において、嬉しいことも悲しいことも一緒に共有してきて、そういった日々で共に共有してきた2人だけの感情こそが君と僕のしるしだとしています。

また最後の最後にこの曲で一番の名言と言っても過言ではない歌詞
”共に生きれない日が来たって どうせ愛してしまうと思うんだ”

ここは説明不要だと思います。
それだけ2人の関係性が強く、これからどんな日々が訪れようとも彼女に寄り添い、一緒に乗り越えていくという主人公の想い・覚悟が見えます。

まとめ

桜井さんが”最高のラブソングができた”と言っている通り、この曲では互いを想いあう2人の関係性が描かれていました。

桜井さんは、愛情が高まった2人の物語なのか、離れ離れになる2人の物語なのか。そのどちらとも受け取れるラブソングとしている通り、しるしは様々な解釈ができますが、今回は愛情が高まった二人の物語として歌詞考察をしてきました。

個人的にはライブでの演奏がおすすめで、特に最後のサビに関しては、少し桜井さんのキーが上がって”共に生きれない日が来たって どうせ愛してしまうと思うんだ”と感情を乗せて歌っているのがとても感動します。

「しるし」のライブバージョンはYouTubeで公開されている「Mr.Children Tour 2018-19 重力と呼吸 In TAIPEI」で見ることができるので、ぜひ聞いてみて下さい!

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