「hypnosis」は2012年8月29日に発売されたMr.Childrenとしては4番目の配信限定シングルであり、17番目のアルバム「[(an imitation)blood orange]」にも収録されています。
あまり知名度はないかもしれませんが、メッセージ性が強くファンの中では多くの人から愛される曲となっています。
「hypnosis」は、Mr.Childrenが内面の葛藤や夢への追求、現実と理想の間で揺れる心情を描いた楽曲です。この曲のテーマは、迷いや不安、希望といった人間の複雑な感情と、それらを乗り越えようとする意志です。歌詞は、夢を追いかける中で直面する困難や自己発見の過程を繊細に表現しています。
本記事では、そんな「hypnosis」の歌詞について紹介していきます!
「hypnosis」の歌詞考察
揺れ動く想いが風に吹かれて
群青色の夕闇に溶け
迷いを消してくれるなら
冒頭の「揺れ動く想いが風に吹かれて 群青色の夕闇に溶け」という部分は、心の中の迷いや不安が夕闇に溶けていく様子を描いています。ここでは、風や夕闇といった自然の要素が、感情の変化を象徴しています。
すべてが思い通りにならぬことくらいは
知っているつもり でもすんなり
受け入れられもしないから不安に追いつかれないよう
願いを今、遠くへ遠くへと
「すべてが思い通りにならぬことくらいは 知っているつもり」という歌詞は、現実が理想通りにいかないことを理解しているが、すんなりと受け入れることができない主人公の葛藤を表現しています。この部分は、多くの人が共感できる現実とのギャップを示しています。
今日も見果てぬ夢が
僕をまた弄んで
暗いトンネルの向こうに光をチラつかす
叶うならこのまま 夢のまんま
もう現実から見捨てられても
構わないさ
「今日も見果てぬ夢が 僕をまた弄んで」というフレーズは、追いかける夢がいつも手の届かないところにあることを示しています。しかし、「暗いトンネルの向こうに光をチラつかす」という表現で、希望の光が見えることも伝えています。ここでは、夢と希望が交錯する中で前進する姿勢が描かれています。
自分に潜んでた狂気が首をもたげて
牙を剥き出し 遠吠えをあげる
もう手懐けられはしないだろう国道に弓張り月
消えそうな細く尊い煌き
「自分に潜んでた狂気が首をもたげて」という歌詞は、内面に潜む不安や狂気が表面化する様子を表現しています。この狂気が「牙を剥き出し 遠吠えをあげる」という部分では、制御できない感情の高まりを示しています。
オブラートに包んで
何度も飲み込んだ悔しさが
今歯軋りをしながら僕を突き動かす
新しい何かに出会えるかな
今終わらぬ夢のその先に
僕は手を伸ばす
「オブラートに包んで 何度も飲み込んだ悔しさが 今歯軋りをしながら僕を突き動かす」というフレーズは、これまで飲み込んできた悔しさが力となって、主人公を前に進ませる様子を描いています。さらに、「新しい何かに出会えるかな 今終わらぬ夢のその先に 僕は手を伸ばす」という部分では、未完の夢の先に新しい出会いや希望を見つける意志が感じられます。
今日も見果てぬ夢が
僕をまた弄んで
深い深海に沈んだ希望をチラつかす
叶うならこのまま 夢のまんま
もう現実に引き返せなくたっていい
いつか新しい自分にまた出会えるまで
そうさ終わらぬ夢のその先に
僕は手を伸ばす
まとめ
「hypnosis」は、内面の葛藤や夢への追求、現実と理想の間で揺れる心情を描いた深い楽曲です。Mr.Childrenの詩的な表現と共感を呼ぶテーマが、聴く者に強い印象を与えます。この歌詞考察を通じて、曲が持つ多層的な意味と感動を感じ取っていただければ幸いです。
この楽曲が描く迷いや希望、そしてそれを乗り越えようとする姿勢を感じ取り、日々の生活の中での支えとなることを願っています。
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