紅白歌合戦

【1989年/平成元年】第40回 紅白歌合戦 出場アーティスト・演奏曲をまとめて紹介!

1989年12月31日に放送された第40回NHK紅白歌合戦は、元号が平成へと変わった年に行われた、歴史的にも非常に意味の大きい大会です。昭和が終わり、新しい時代が始まった最初の年末ということもあり、日本社会全体が「区切り」と「再出発」を強く意識していました。そんな中で放送された紅白歌合戦は、これまで積み重ねてきた伝統を感じさせつつ、平成という新しい時代へ向けて歩み出す象徴的な番組となっています。第40回は、紅白歌合戦そのものが“時代をまたぐ存在”であることを強く印象づけた回と言えるでしょう。

第40回紅白歌合戦の概要

第40回NHK紅白歌合戦は1989年12月31日の大晦日に開催され、テレビとラジオの同時放送で全国に中継されました。40回という大きな節目を迎えた大会でありながら、番組の基本構成はこれまでの紅白と同様で、紅組・白組に分かれた出場歌手が順番に登場し、その年を代表する楽曲を披露していく形式が踏襲されています。長年培われてきた進行や演出は高い完成度を保っており、平成最初の年末であっても、視聴者にとっては「いつもの紅白」として安心して楽しめる内容となっていました。この回の勝敗は白組の勝利となっており、節目の大会にふさわしい盛り上がりを見せています。

第40回紅白歌合戦が開催された1989年の出来事

1989年の日本は、元号が昭和から平成へと変わり、社会全体が新しい時代の始まりを意識した一年でした。価値観やライフスタイルは少しずつ変化し、これからの日本がどのような方向へ進んでいくのか、多くの人が模索していた時期でもあります。音楽の世界では、昭和から続く歌謡曲や演歌が根強い人気を保つ一方で、ポップスやバンドサウンドなど、新しい表現がさらに広がりを見せていました。こうした転換期の中で放送された紅白歌合戦は、昭和の流れをしっかりと受け止めながら、平成という新しい時代への橋渡し役を果たす番組として、大きな意味を持っていました。

第40回紅白歌合戦の出場アーティスト一覧

第40回NHK紅白歌合戦 出場歌手・曲目一覧

第1部「昭和の紅白」(懐かしの名曲)

※第1部は対戦形式ではなく、昭和の名曲を振り返る構成で行われました。

紅組歌手(優勝) 紅組曲目 白組歌手 白組曲目
織井 茂子 君の名は 田端 義夫 かえり船
雪村 いづみ 愛燦燦 春日 八郎 お富さん
松山 恵子 未練の波止場 村田 英雄 王将
ペギー 葉山 南国土佐を後にして ザ・タイガース(初) ヒット・メドレー
ピンク・レディー ヒット・メドレー 三波 春夫 東京五輪音頭
松尾和子、和田弘とマヒナスターズ 誰よりも君を愛す 千 昌夫 北国の春
都 はるみ アンコ椿は恋の花 藤山 一郎 青い山脈

第2部「平成の紅白」(メイン対戦)

※第2部からは通常の対戦形式。紅組・白組を対比させています。

紅組歌手(優勝) 紅組曲目 白組歌手 白組曲目
内藤 やす子(初) 六本木ララバイ'90 武田 鉄矢 声援
工藤 静香 恋一夜 少年隊 まいったネ 今夜
中山 美穂 Virgin Eyes 男闘呼組 TIME ZONE
Wink(初) 淋しい熱帯魚 光GENJI 太陽がいっぱい
荻野目 洋子 ユア・マイ・ライフ チェッカーズ Friend and Dream
加藤 登紀子 百万本のバラ 伊藤 多喜雄(初) ソーラン節
キム・ヨンジャ(韓国)(初) 朝の国から アラン・タム(香港)(初) 愛念(ゴイニム)
佐藤 しのぶ ロンドンデリーの歌 BAKUFU-SLUMP(爆風スランプ) 大きな玉ねぎの下で〜はるかなる想い
坂本 冬美 男の情話 堀内 孝雄 冗談じゃねえ
大月 みやこ 女の舞 鳥羽 一郎 北の鴎唄
小比類巻 かほる いい子を抱いて眠りなよ 沢田 研二 DOWN
杏里 Groove・A・Go・Go 聖飢魔II(初) 白い奇蹟
島田 歌穂 I AM CHANGING 市村 正親(初) オペラ座の怪人より
ケー・ウンスク(韓国) 酔いどれて 細川 たかし 北国へ
由紀さおり 安田祥子(初) 赤とんぼ チョー・ヨンピル(韓国) Q(キュー)
パティ・キム(韓国)(初) 離別(イビョル) 五木 ひろし 暖簾
八代 亜紀 下町夢しぐれ 吉 幾三
小林 幸子 福寿草 森 進一 指輪
和田 アキ子 だってしょうがないじゃない 谷村 新司 陽はまた昇る
石川 さゆり 風の盆恋歌 北島 三郎 夜汽車

特別企画・企画コーナー

企画名 内容・出演
美空ひばり追悼 この年に亡くなった美空ひばりを偲び、第1部で「リンゴ追分」の映像上映や、雪村いづみによる「愛燦燦」の歌唱が行われました。
アジアの歌手競演 韓国からパティ・キム、キム・ヨンジャ、チョー・ヨンピル、香港からアラン・タムが出場し、国際色豊かなステージとなりました。
オペラ座の怪人 劇団四季のミュージカル「オペラ座の怪人」から、市村正親がタイトル曲を披露しました。

まとめ

第40回NHK紅白歌合戦は1989年の大晦日に放送され、昭和から平成へと時代が移り変わった年を締めくくる、極めて象徴的な大会となりました。社会や音楽の価値観が変化する中でも、紅白歌合戦は変わらず一年の終わりに人々が集う場所であり続けていました。美空ひばりや森進一、五木ひろしをはじめとする時代を代表する歌手たちが集結したこの第40回は、「時代を超えて続く国民的番組」としての紅白歌合戦の本質を、改めて実感させる一回と言えるでしょう。

Mr.Lyric 編集部

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