【1985年/昭和60年】第36回 紅白歌合戦 出場アーティスト・演奏曲をまとめて紹介！

1985年12月31日に放送された第36回NHK紅白歌合戦は、昭和後期から平成へと向かう時代の空気を、より鮮明に感じさせる回です。1980年代半ばに入り、日本社会は安定と成熟を背景に、娯楽や音楽の楽しみ方が一層多様化していました。テレビを中心としたメディア環境も整い、音楽は「流行として楽しむもの」と「人生に寄り添うもの」の両面を持つ存在として、人々の生活に深く根付いていきます。そうした中でも、大晦日の夜に紅白歌合戦を観ながら一年を締めくくるという習慣は変わらず続き、第36回は「昭和の紅白らしさ」と「次の時代の兆し」が同時に感じられる大会となりました。

第36回紅白歌合戦の概要

第36回NHK紅白歌合戦は1985年12月31日の大晦日に開催され、テレビとラジオの同時放送で全国に中継されました。番組構成は従来通り、紅組・白組に分かれた出場歌手が順番に登場し、その年を代表する楽曲を披露していく形式が採られています。30回を超えた紅白歌合戦は、進行や演出の完成度が非常に高く、長時間の生放送でありながらも、年末の時間帯に自然と溶け込む安定感のある番組となっていました。この回の勝敗は白組の勝利となっており、結果発表も含めて、大晦日の恒例行事として多くの家庭で楽しまれていました。

第36回紅白歌合戦が開催された1985年の出来事

1985年の日本は、社会や経済が次の段階へ進み始めた年として記憶されています。国際化が進み、人々の価値観やライフスタイルにも変化が現れ、文化や娯楽に対する関心はより幅広いものとなっていました。音楽の分野では、アイドルやポップス、ニューミュージックが若い世代を中心に強い支持を集める一方で、演歌や歌謡曲も引き続き根強い人気を保っていました。こうした背景の中で放送された紅白歌合戦は、異なる世代や音楽観を一つの舞台に集める番組として、時代をつなぐ役割を果たしていたと言えるでしょう。

第36回紅白歌合戦の出場アーティスト一覧

まとめ

第36回NHK紅白歌合戦は1985年の大晦日に放送され、昭和後期の日本社会と音楽文化の成熟を感じさせる大会となりました。音楽の価値観や楽しみ方が多様化する中でも、紅白歌合戦は世代を超えて共有できる年末の象徴として、多くの家庭に寄り添い続けていました。美空ひばりや森進一、五木ひろしをはじめとする時代を代表する歌手たちが集結したこの第36回は、紅白歌合戦が「変わらない安心感」と「時代の変化」を両立させてきたことを、改めて実感させる一回と言えるでしょう。