紅白歌合戦

【1979年/昭和54年】第30回 紅白歌合戦 出場アーティスト・演奏曲をまとめて紹介!

1979年12月31日に放送された第30回NHK紅白歌合戦は、紅白歌合戦が30回という大きな節目を迎えた記念的な大会です。昭和も後半に差しかかり、日本社会は高度経済成長期を完全に終え、安定した成熟社会へと移行していました。人々の暮らしは落ち着きを見せる一方で、音楽や娯楽に求める価値はより多様化し、それぞれの世代が異なる楽しみ方を持つようになっていきます。そんな時代の中でも、大晦日に紅白歌合戦を観ながら一年を締めくくるという習慣は変わらず続き、第30回紅白歌合戦は「積み重ねてきた歴史」と「新しい時代の気配」が同時に感じられる特別な回となりました。

第30回紅白歌合戦の概要

第30回NHK紅白歌合戦は1979年12月31日の大晦日に開催され、テレビとラジオの同時放送によって全国に中継されました。30回目という節目の大会ではありましたが、番組の基本構成は大きく変わることなく、紅組・白組に分かれた出場歌手が順番に登場し、その年を代表する楽曲を披露していく紅白ならではのスタイルが貫かれています。長年培われてきた進行や演出には安定感があり、長時間の生放送でありながら、年末の空気に自然と溶け込む番組となっていました。この回の勝敗は白組の勝利となっており、結果発表も含めて、節目の年にふさわしい盛り上がりを見せています。

第30回紅白歌合戦が開催された1979年の出来事

1979年の日本は、昭和という時代の終わりが少しずつ意識され始めた年でもありました。経済や社会は安定期に入り、人々は大量消費から、より自分らしい生き方や価値観を重視する方向へと意識を向けていきます。音楽の世界でも、歌謡曲に加えてニューミュージックやポップスが強い存在感を放ち、若い世代を中心に新しい表現が次々と生まれていました。こうした背景の中で放送された第30回紅白歌合戦は、長年親しまれてきた歌謡曲と、新しい時代の音楽が同じ舞台で共存する象徴的な番組となっていました。

第30回紅白歌合戦の出場アーティスト一覧

第30回NHK紅白歌合戦 出場歌手・曲目一覧

第30回NHK紅白歌合戦(1979年) 出場歌手・曲目一覧

※第30回は1979年(昭和54年)12月31日に放送されました。

紅組歌手(優勝) 紅組曲目 白組歌手 白組曲目
石野 真子(初) ジュリーがライバル 郷 ひろみ マイ・レディー
榊原 郁恵 ラブジャック・サマー 渥美 二郎(初) 夢追い酒
太田 裕美 シングルガール 新沼 謙治 青春想譜
渡辺 真知子 たとえば・・・たとえば 角川 博 大阪ものがたり
桜田 淳子 サンタモニカの風 野口 五郎 青春の一冊
岩崎 宏美 万華鏡 ツイスト 燃えろいい女
大橋 純子(初) ビューティフル・ミー サザンオールスターズ(初) いとしのエリー
金沢 明子(初) 津軽じょんから節 さだ まさし(初) 関白宣言
金田 たつえ(初) 花街の母 ゴダイゴ(初) ビューティフル・ネーム
ジュディ・オング(初) 魅せられて 西城 秀樹 ヤングマン(Y.M.C.A.)
研 ナオコ ひとりぽっちで踊らせて 細川 たかし ゆきずり
サーカス アメリカン・フィーリング 加山 雄三 旅人よ
小柳 ルミ子 恋ごころ 布施 明 君は薔薇より美しい
山口 百恵 しなやかに歌って 沢田 研二 カサブランカ・ダンディ
水前寺 清子 涙を抱いた渡り鳥 三波 春夫 雪の渡り鳥
佐良 直美 世界は二人のために 菅原 洋一 知りたくないの
島倉 千代子 逢いたいなァあの人に フランク 永井 東京午前三時
美空 ひばり ひばりのマドロスさん
リンゴ追分
人生一路
藤山 一郎 丘を越えて
長崎の鐘
青い山脈
小林 幸子(初) おもいで酒 千 昌夫 北国の春
石川 さゆり 命燃やして 内山田 洋とクール・ファイブ 昔があるから
森 昌子 ためいき橋 森 進一 新宿・みなと町
青江 三奈 盛岡ブルース 村田 英雄 人生峠
都 はるみ さよなら海峡 北島 三郎 与作
八代 亜紀 舟唄 五木 ひろし おまえとふたり

特別企画・エピソード

出来事 内容
30回記念特別ゲスト 紅組から美空 ひばり、白組から藤山 一郎が特別出演し、それぞれの代表曲をメドレー形式で披露しました。
ニューミュージック勢初出場 サザンオールスターズ、ゴダイゴ、さだ まさしといったロック・ニューミュージック系のアーティストが初出場しました。

まとめ

第30回NHK紅白歌合戦は1979年の大晦日に放送され、30回という大きな節目を迎えた記念すべき大会となりました。社会や音楽の価値観が大きく変化する中でも、紅白歌合戦は変わらず一年の締めくくりとして、多くの家庭に寄り添い続けていました。美空ひばりや森進一、五木ひろしをはじめとする時代を代表する歌手たちが集結したこの第30回は、紅白歌合戦が「歴史ある国民的番組」として確固たる存在であることを改めて印象づける一回と言えるでしょう。

Mr.Lyric 編集部

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