紅白歌合戦

【1977年/昭和52年】第28回 紅白歌合戦 出場アーティスト・演奏曲をまとめて紹介!

1977年12月31日に放送された第28回NHK紅白歌合戦は、昭和50年代後半に入った日本社会の空気と、音楽シーンの広がりがより自然に融合した回です。高度経済成長期を経て、生活は安定し、人々は日常の中で音楽を楽しむ余裕を持つようになっていました。大晦日の夜に紅白歌合戦を観ながら一年を振り返るという習慣は、すでに世代を超えて共有される日本の年末風景となっており、紅白は「一年の締めくくりを実感させてくれる存在」として確固たる地位を築いていました。第28回は、そんな成熟した時代の中で行われた、落ち着きと華やかさを併せ持つ紅白歌合戦です。

第28回紅白歌合戦の概要

第28回NHK紅白歌合戦は1977年12月31日の大晦日に開催され、テレビとラジオの同時放送で全国に中継されました。番組構成はこれまでと同様に、紅組・白組に分かれた出場歌手が順番に登場し、その年を代表する楽曲を披露していく紅白ならではのスタイルが踏襲されています。派手さよりも安定感を重視した進行が印象的で、長時間の生放送でありながら、年末の落ち着いた時間帯に自然と寄り添う内容となっていました。この回の勝敗は白組の勝利となっており、結果発表も含めて、大晦日の恒例行事として多くの家庭で楽しまれていたことがうかがえます。

第28回紅白歌合戦が開催された1977年の出来事

1977年の日本は、経済や社会が安定期に入り、人々の関心が生活の質や心の豊かさへと向かっていた時代です。娯楽の選択肢は増えつつありましたが、家族で同じ番組を観るという文化は依然として大切にされていました。音楽の分野では、歌謡曲に加えてフォークやニューミュージックが幅広い世代に浸透し、それぞれの人生や感情に寄り添う楽曲が支持を集めていました。こうした時代背景の中で放送された紅白歌合戦は、変わりゆく社会の中でも安心して楽しめる番組として、多くの人々に親しまれていました。

第28回紅白歌合戦の出場アーティスト一覧

第28回NHK紅白歌合戦 出場歌手・曲目一覧

第28回NHK紅白歌合戦(1977年) 出場歌手・曲目一覧

※第28回は1977年(昭和52年)12月31日に放送されました。

紅組歌手 紅組曲目 白組歌手(優勝) 白組曲目
桜田 淳子 気まぐれヴィーナス 郷 ひろみ 悲しきメモリー
ピンク・レディー(初) ウォンテッド 狩人(初) あずさ2号
太田 裕美 九月の雨 新沼 謙治 ヘッド・ライト
西川 峰子 ギター流して今晩わ 細川 たかし ひとり旅
高田 みづえ(初) 硝子坂 清水 健太郎(初) 失恋レストラン
岩崎 宏美 悲恋白書 野口 五郎 風の駅
キャンディーズ やさしい悪魔 西城 秀樹 ボタンを外せ
ハイ・ファイ・セット(初) フィーリング 森田公一とトップギャラン(初) 青春時代
佐良 直美 ラヴ・ミー・テンダー〜ハウンド・ドッグ 菅原 洋一 奥様お手をどうぞ
南 沙織 街角のラブソング 三橋 美智也 風の街
しばた はつみ(初) マイ・ラグジュアリー・ナイト 松崎 しげる(初) 愛のメモリー
和田 アキ子 夜更けのレストラン 千 昌夫 北国の春
山口 百恵 イミテイション・ゴールド 加山 雄三 もえる草原
水前寺 清子 虚空太鼓 北島 三郎 終着駅は始発駅
由紀 さおり う・ふ・ふ 村田 英雄 男だけの唄
いしだ あゆみ 港・坂道・異人館 フランク 永井 おまえに
青江 三奈 みなとブルース 内山田洋とクール・ファイブ 思い切り橋
小柳 ルミ子 星の砂 沢田 研二 勝手にしやがれ
石川 さゆり(初) 津軽海峡・冬景色 小林 旭(初) 昔の名前で出ています
島倉 千代子 京都北嵯峨別れ寺 三波 春夫 三波のハンヤ節 西郷隆盛
ちあき なおみ 夜へ急ぐ人 布施 明 旅愁〜斑鳩にて
森 昌子 なみだの桟橋 春日 八郎 望郷詩
都 はるみ しあわせ岬 森 進一 東京物語
八代 亜紀 おんな港町 五木 ひろし 灯りが欲しい

特別企画・エピソード

出来事 内容
フレッシュ対決 ピンク・レディー(「ウォンテッド」)と狩人(「あずさ2号」)、そして清水 健太郎(「失恋レストラン」)や高田 みづえ(「硝子坂」)らが初出場しました。
ちあき なおみ 「夜へ急ぐ人」を狂気をはらんだ独特のパフォーマンスで熱唱し、視聴者に強烈なインパクトを与えました。

まとめ

第28回NHK紅白歌合戦は1977年の大晦日に放送され、安定した時代の中で紅白歌合戦が果たしていた役割を改めて感じさせる大会となりました。社会や音楽の在り方が変化し続ける中でも、紅白歌合戦は変わらず一年の締めくくりとして、多くの家庭に寄り添う存在であり続けていました。美空ひばりや森進一、五木ひろしをはじめとする時代を代表する歌手たちが集結したこの第28回は、紅白歌合戦が成熟した国民的番組として歩み続けていることを実感させる一回と言えるでしょう。

Mr.Lyric 編集部

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