結成から25年の歴史を持ち、数々の激動を乗り越えながらも常に進化を続けてきたKAT-TUN。デビュー当時6人だったメンバーは現在3人となり、そして2025年3月31日をもって解散することが発表された。元々は6人の頭文字から名付けられたグループ名は、メンバーが半分になった今でも変わらず、彼らの歴史をそのまま表しているようだ。
解散までの期間が残りわずかとなった今、改めてKAT-TUNの魅力と歴史を振り返り、現メンバーと元メンバーの軌跡をたどってみよう。その圧倒的なパフォーマンスと個性的な魅力に触れれば、彼らがなぜこれほどまでに多くのファンに愛され続けてきたのかが見えてくるはずだ。
目次
KAT-TUNとは?グループの基本情報と魅力
まずは、KAT-TUNの基本情報や結成の背景について見ていこう。彼らがどのようにして結成され、その名前にはどんな意味が込められているのだろうか。
グループ結成の背景と歴史
KAT-TUNは2001年、ジャニーズ事務所のジュニア内ユニットとして結成された。「亀梨和也」「赤西仁」「田口淳之介」「田中聖」「上田竜也」「中丸雄一」の6人によるグループだ。当初はバックダンサーや舞台を中心に活動し、Jr.時代から既に強い個性と高いパフォーマンス力で注目を集めていた。
5年間のJr.時代を経て、2006年3月22日にシングル「Real Face」でメジャーデビューを果たす。デビュー時は異例の大ヒットを記録し、瞬く間にトップアイドルの仲間入りを果たした。
グループ名の由来
「KAT-TUN」という名前は、結成当初の6人のメンバーの名字の頭文字を取って名付けられた。「亀梨(K)」「赤西(A)」「田口(T)」「田中(T)」「上田(U)」「中丸(N)」の頭文字を繋げることで生まれた名前だ。
また、「勝運(かつうん)」という言葉にかけているという説もあり、その名前にはグループとしての強い意志と勝負への決意が込められている。メンバーの脱退により現在は3人になったが、グループ名は変わらず、その名前自体が彼らの歴史を物語っている。
KAT-TUNの音楽的な特徴と魅力
KAT-TUNの音楽は、ジャニーズグループの中でも特に「ロック」テイストが強いことで知られている。疾走感のある四つ打ちのビートがハードな印象を与え、メロディラインはポップでありながらも、どこかメランコリックな雰囲気を持ち合わせている。
デビュー当初は若々しい勢いが特徴だったが、グループとして成熟していくにつれて、より大人っぽいアプローチへと変化していった。特に3人体制になってからは、メンバーそれぞれの音楽性がより明確に反映されるようになり、より深みのあるサウンドへと進化している。
また、亀梨和也のハスキーで力強い声、上田竜也のロックテイストの声質、中丸雄一のリズミカルなラップと、それぞれ個性的な持ち味を持っているメンバーが、独自のハーモニーを作り出している点も魅力だ。
KAT-TUNの経歴と歩み
KAT-TUNの25年にわたる歴史は、華やかな成功と苦難が入り混じる波乱の軌跡だった。その歩みを時系列で追っていこう。
結成~初の全国ツアー
2001年、ジャニーズJr.内のユニットとして発足したKAT-TUN。当初からその個性的なメンバー構成と高いパフォーマンス力で、Jr.内でも一目置かれる存在だった。
Jr.時代には、先輩グループのコンサートでバックダンサーを務めたり、舞台やバラエティ番組に出演したりと、幅広く活動。2002年から2003年にかけて「KAT-TUN Live 海賊帆」と題した単独ライブを開催するなど、デビュー前から根強いファンを獲得していた。
2005年には初の全国ツアー「Looking KAT-TUN 2005」を開催。デビュー前のジュニアグループとしては異例の大規模ツアーとなり、KAT-TUNの人気の高さを証明した。
鮮烈なデビューと快進撃
2006年3月22日、シングル「Real Face」でついにメジャーデビュー。初週売上100万枚超えという驚異的な記録を打ち立て、音楽番組でも次々と1位を獲得。デビューわずか14日で音楽番組の1位を獲得するなど、その勢いは止まらなかった。
同年7月には初のアルバム「Best of KAT-TUN」をリリース。これもオリコン1位を記録し、KAT-TUNはデビュー曲とアルバムが共に初登場1位、かつミリオンセラーを記録するという快挙を達成した。
東京ドーム連続公演記録を樹立
2009年には「KAT-TUN LIVE Break the Records」と題した東京ドーム公演を8日間連続で開催。当時の東京ドーム連続公演記録を更新し、その人気の高さと動員力を示した。これは彼らの音楽性とパフォーマンス力が多くのファンに支持されている証だった。
赤西仁脱退で5人編成へ
2010年7月、グループの中心メンバーの一人だった赤西仁が「新たな道を進むため」という理由で脱退を発表。KAT-TUNは5人体制となる。この出来事はファンに大きな衝撃を与えたが、残されたメンバーはさらに結束を強め、新たなKAT-TUNとしての道を模索し始めた。
5人体制になった後も、数々のヒット曲を生み出し、大規模なツアーを成功させるなど、その活動の勢いは衰えなかった。
相次ぐメンバー脱退で3人編成に
2013年には田中聖が「契約違反」を理由に事務所との契約を解除され、KAT-TUNは4人体制に。さらに2016年には田口淳之介が「グループとの方向性の違い」や「自身の将来」を考慮して脱退を発表し、現在の亀梨和也、上田竜也、中丸雄一の3人体制となった。
たった3人になってしまったことで、グループの存続すら危ぶまれる事態となったが、残された3人はKAT-TUNとしての活動を続ける強い意志を示した。
復活~デビュー15周年の軌跡
2018年にはグループとしての活動を一時休止していたが、4月22日に「Ask Yourself」でグループ活動を再始動。ファンの期待に応えるかのように、より成熟した音楽性と圧倒的なパフォーマンスを披露した。
2021年には「デビュー15周年記念LIVE」を開催。3人になってもなお、その人気は健在で、長年のファンと新たなファンを魅了し続けた。
結成25周年と解散予定の発表
2025年で結成25周年を迎えるKAT-TUNだが、2025年3月31日をもって解散することが公式に発表された。解散の理由は明かされていないが、それぞれがソロでの活動に専念するためとの見方が強い。
解散まであと数ヶ月という状況の中で、KAT-TUNは最後の活動に向けて全力を注いでいる。
KAT-TUNの現メンバー紹介
KAT-TUNの現メンバーは3人。それぞれのプロフィールや魅力を詳しく見ていこう。
亀梨和也
KAT-TUNのエースとして知られる亀梨和也さんは、グループのセンターを務めています。その甘いルックスと色気のあるパフォーマンスで多くのファンを魅了しています。歌手活動だけでなく、俳優としても高く評価されており、数々のドラマや映画で主演を務めています。情報番組のスポーツキャスターとしても活躍するなど、幅広い分野で才能を発揮しています。
上田竜也
上田竜也さんは、KAT-TUNの楽曲で力強いボーカルとラップを担当し、そのワイルドな魅力で多くのファンを惹きつけます。作詞を手がけることもあり、彼のロックな世界観はグループの音楽に深みを与えています。舞台やドラマでも個性的な役柄を演じることが多く、俳優としても存在感を示しています。
中丸雄一
グループの最年長である中丸雄一さんは、ボイスパーカッションの第一人者としても知られています。彼のヒューマンビートボックスはKAT-TUNのパフォーマンスに欠かせない要素となっています。また、情報番組のコメンテーターや、イラストレーターとしても活躍するなど、多才な一面を持っています。メンバーからは「ゆっち」の愛称で親しまれ、温厚な人柄でグループを支えています。
KAT-TUNの元メンバー紹介
KAT-TUNから脱退した3人のメンバーについても、その脱退理由や現在の活動を紹介しよう。
赤西仁
デビュー前から圧倒的な人気を誇っていた赤西仁さんは、甘い歌声とカリスマ性で多くのファンを魅了しました。2010年にKAT-TUNを脱退後、ソロアーティストとして活動を開始。国内外でライブを行うなど、グローバルに活躍しています。
田中聖
KAT-TUNでは主にラップを担当し、その力強いパフォーマンスでグループを支えた田中聖さん。2013年にグループを脱退しました。脱退後はバンド活動を行うなど、音楽の道を歩んでいます。
田口淳之介
高身長でモデルとしても活躍した田口淳之介さんは、その明るいキャラクターでグループに彩りを加えていました。2016年にKAT-TUNを脱退し、その後はソロアーティストとして活動しています。
KAT-TUNの魅力とは?
KAT-TUNの魅力は何と言っても、その圧倒的なパフォーマンス力と個性的なメンバー構成、そして幾多の困難を乗り越えてきた強さにある。
圧倒的なパフォーマンス力
KAT-TUNのライブパフォーマンスは、メンバーが自らセルフプロデュースしており、その経験と知識に裏打ちされた圧倒的な完成度が魅力だ。ロックテイストの楽曲が多いことから、ライブでのエネルギーと迫力は他のグループとは一線を画している。
3人それぞれが独自の魅力を持ちながらも、ステージ上では完璧な調和を生み出す。亀梨のカリスマ性、上田のワイルドさ、中丸の緻密さが絶妙にミックスされ、唯一無二のパフォーマンスを作り上げている。
また、メンバーが長年の経験から培った「魅せ方」のノウハウは、彼らのパフォーマンスをより洗練されたものにしている。
個性豊かなメンバー構成
KAT-TUNの魅力は、各メンバーが強い個性を持ちながらも、グループとしての調和を生み出している点にある。
亀梨和也の真摯で誠実な人柄と多才な演技力・歌唱力。上田竜也のワイルドでロックな魅力と意外な繊細さ。中丸雄一の知性と完璧主義、そして多彩な才能。この3人の個性がぶつかり合い、独自の化学反応を起こしている。
メンバーそれぞれの強みと弱みをお互いが理解し、補い合うことで、3人というシンプルな編成ながらも、非常に奥行きのあるグループとなっている。
激動の歴史を乗り越えた強さ
KAT-TUNの最大の魅力の一つは、度重なるメンバーの脱退という苦難を乗り越え、なお進化し続ける強さにある。
6人で始まり、次々とメンバーが脱退していく中でも、常に前を向き、KAT-TUNらしさを失わなかった。むしろ、3人になってからはより明確にグループとしてのアイデンティティを見出すことに成功している。
この「どんな困難があっても前に進む」という姿勢は、多くのファンの心を打ち、長年にわたる支持の理由となっている。
KAT-TUNの人気曲・代表曲紹介
KAT-TUNの魅力が詰まった代表曲を紹介しよう。
Real Face
2006年3月22日にリリースされたデビュー曲。作詞はスガシカオ、作曲はB'zの松本孝弘という豪華な布陣で制作された。
初週売上100万枚を超える大ヒットとなり、KAT-TUNの鮮烈なデビューを告げる曲となった。パワフルなサウンドとキャッチーなフレーズが特徴で、今でもライブの定番曲となっている。
SIGNAL
2006年7月19日にリリースされた2ndシングル。デビュー曲「Real Face」の勢いをそのままに、オリコンチャート1位を獲得した楽曲だ。
ロックテイストの楽曲に、6人それぞれの個性が光るボーカルワークが特徴。ファンの間でも高い人気を誇る楽曲の一つである。
Keep the faith
2007年11月21日にリリースされた8thシングル。KAT-TUNの持ち味であるロックサウンドに、感動的なメロディが加わった楽曲だ。
タイトルの「信念を持ち続ける」という言葉どおり、力強いメッセージ性を持った楽曲となっており、ファンの心に深く響いている。
DON'T U EVER STOP
2008年5月14日にリリースされた11thシングル。アップテンポで攻撃的なサウンドが特徴的な楽曲で、ライブでの盛り上がりも抜群だ。
ダンスナンバーとしても人気が高く、PVでのパフォーマンスも注目を集めた。KAT-TUNの多面的な魅力が詰まった一曲と言えるだろう。
Ask Yourself
2018年4月18日にリリースされた24thシングル。3人体制となってから初のシングルとして大きな注目を集めた。
3人のハーモニーが美しく、より成熟したKAT-TUNのサウンドを感じられる楽曲となっている。グループ再始動を告げる意味でも重要な一曲だ。
まとめ|KAT-TUNの魅力と最後の活動に注目!
KAT-TUNは、圧倒的なパフォーマンス力と個性豊かなメンバー構成、そして激動の歴史を乗り越えた強さを持つグループだ。2001年の結成から約25年間、数々の困難を乗り越えながらも常に進化を続けてきた。
デビュー当初から多くのファンを魅了し続けてきた彼らは、メンバーの脱退という苦難を経験しながらも、その都度新たな姿を見せ、音楽性を深化させてきた。6人から3人へと形を変えながらも、KAT-TUNらしさを失わなかったその姿勢こそが、長年のファンから愛され続ける理由だろう。
2025年3月31日の解散まで、彼らの最後の活動に注目が集まっている。長年のファンはもちろん、これから彼らの魅力を知る人にとっても、KAT-TUNの真髄を感じられる貴重な機会となるだろう。
25年の歴史に幕を下ろすKAT-TUNだが、彼らが音楽シーンに残した影響と足跡は、これからも多くの人の心に残り続けることだろう。