「FEVER」や「Drunk-Dazed」など、中毒性の高いサウンドと強烈なパフォーマンスで世界中のファンを虜にしているボーイズグループ「ENHYPEN(エンハイプン)」。サバイバルオーディション番組「I-LAND」から誕生した彼らは、デビュー以来国内外で絶大な人気を誇っています。韓国・日本・オーストラリアと多国籍なメンバーで構成されるENHYPENの魅力とは一体何なのでしょうか?本記事では、ENHYPENの結成からメンバー一人ひとりの魅力まで、詳しく紹介していきます。
ENHYPENとは
グループの結成とデビューまでの道のり
ENHYPENは、2020年に放送されたサバイバルオーディション番組「I-LAND」から生まれた7人組ボーイズグループです。この番組は、BTSを輩出したHYBE(旧Big Hit Entertainment)とCJ ENMの合弁会社BELIFT LABがプロデュースした大型プロジェクトでした。
23人の練習生が参加したこのサバイバル番組では、視聴者からのグローバル投票とプロデューサーの選択によって、最終的に7人のメンバーが選ばれました。約3ヶ月にわたる厳しい競争と訓練を経て、2020年9月18日に最終デビューメンバーが決定。そして同年11月30日、1stミニアルバム「BORDER : DAY ONE」でついに正式デビューを果たしました。
デビュー前から世界中の注目を集めていたENHYPENは、デビュー後もその勢いを止めることなく、K-POPの第4世代を担う実力派グループとして確固たる地位を築いています。
グループ名の由来と意味
ENHYPENというグループ名には、深い意味が込められています。この名前は記号の「ハイフン(-)」に由来しており、「異なる背景を持つメンバーがつながり、共に成長していく」という彼らのアイデンティティを表現しています。
具体的には、以下の3つの意味を持っています:
- 接続(Connection): 異なる背景を持つメンバーが一つになる
- 発見(Discovery): 互いの強みを発見し、シナジーを生み出す
- 成長(Growth): 共に成長し、新しい地平を切り開く
このように、ENHYPENという名前自体が、彼らが目指す方向性とストーリーを象徴しているのです。
「I-LAND」とENHYPENの誕生
「I-LAND」の過酷なシステムとサバイバル
「I-LAND」は、従来のサバイバル番組とは一線を画す過酷なシステムが特徴でした。参加者は「I-LAND」と「GROUND」という2つのエリアに分けられ、定期的なテストでその実力が評価されました。
特に注目すべきは、練習生自身が残留者を投票で選ぶという残酷なシステムです。これにより、歌唱力やダンススキルだけでなく、人間関係の構築能力やメンタルの強さも試されることになりました。
毎回のテストでは、与えられた楽曲の歌唱やダンスパフォーマンスが評価され、下位の練習生は「GROUND」に落とされるリスクを常に抱えていました。この厳しい環境の中で、メンバーたちは互いに競い合いながらも支え合い、成長していったのです。
パート2への進出と最終デビューメンバーの決定
「I-LAND」は2つのパートに分かれており、パート1を勝ち抜いた12名がパート2に進出しました。パート2では、グローバル視聴者からの投票がより重視され、最終的なデビューメンバーの選出に大きく影響しました。
最終回では、6名がグローバル投票によって選ばれ、残りの1名はプロデューサーの選択によって決定されました。こうして選ばれた7名のメンバーが、現在のENHYPENを構成しています:
- HEESEUNG(ヒスン)
- JAY(ジェイ)
- JAKE(ジェイク)
- SUNGHOON(ソンフン)
- SUNOO(ソヌ)
- JUNGWON(ジョンウォン)
- NI-KI(ニキ)
彼らは国籍も年齢も異なる7人ですが、「I-LAND」での共通の経験を通じて強い絆で結ばれ、一つのグループとして歩みを始めました。
メンバープロフィール
HEESEUNG(ヒスン)
- 生年月日: 2001年10月15日
- 出身地: 韓国
- 役割: ボーカル
- ポジション: メインボーカル
ヒスンは、ENHYPENの最年長メンバーであり、卓越した歌唱力とダンススキルを持つオールラウンダーです。「I-LAND」では、その実力から多くの練習生に慕われるリーダー的存在でした。
長い練習生期間を経験しており、その間に培われた確かな実力と安定感は、グループの屋台骨となっています。特に歌唱面では、感情表現豊かな声質と幅広い音域が特徴的で、バラードからアップテンポな曲まで幅広くこなします。
ステージ上では冷静さと余裕を感じさせるパフォーマンスが魅力ですが、その裏では常に向上心を持ち、厳しい自己管理を行っているという一面も。ファンからは「頼れるお兄さん」として愛されています。
JAY(ジェイ)
- 生年月日: 2002年4月20日
- 出身地: 韓国
- 役割: ボーカル、ラップ
- ポジション: リードボーカル
ジェイは、力強い歌声と確かなラップスキルを持つ多才なメンバーです。特にラップパートでは、その独特のフロウと発声が曲の雰囲気を盛り上げます。
「I-LAND」では、正直で率直な性格が印象的でした。自分の意見をはっきりと述べる姿勢と、仲間を思いやる優しさのバランスが取れた人物として、視聴者の心を掴みました。
ファッションセンスにも定評があり、私服のスタイリングからステージ衣装の着こなしまで、おしゃれな一面も彼の魅力の一つ。また、料理が得意という意外な一面も持ち合わせています。
JAKE(ジェイク)
- 生年月日: 2002年11月15日
- 出身地: オーストラリア
- 役割: ボーカル、ラップ
- ポジション: リードラッパー
オーストラリア出身のジェイクは、英語が堪能なグローバルメンバーです。英語のネイティブスピーカーとしての強みを活かし、英語のラップやインタビューでその能力を発揮しています。
練習期間は比較的短いものの、その上達スピードと努力は目覚ましく、「I-LAND」の間に急速に成長した姿が印象的でした。親しみやすい笑顔とポジティブな性格で、グループ内の雰囲気メーカーとしての役割も担っています。
また、動物特に犬を愛する優しい一面を持ち、その純粋さでファンの心を掴んでいます。彼の成長過程は、夢を追う多くの若者に希望を与えています。
SUNGHOON(ソンフン)
- 生年月日: 2002年9月8日
- 出身地: 韓国
- 役割: ボーカル
- ポジション: リードダンサー
ソンフンは、元フィギュアスケーターという異色の経歴を持つメンバーです。10年以上フィギュアスケートに打ち込み、国内大会で優勝経験もある実力者でした。その経験から培われた優雅な身のこなしとバランス感覚は、ダンスパフォーマンスにも活かされています。
クールな外見とは対照的に、実は温かく思いやりのある性格の持ち主。グループ内でも落ち着いた雰囲気で周囲を和ませる存在です。
ボーカル面でも安定した実力を見せ、特に低音から中音域の歌声には独特の魅力があります。スケーターからアイドルへの転身という珍しい経歴も、彼ならではのストーリーとして多くのファンを魅了しています。
SUNOO(ソヌ)
- 生年月日: 2003年6月24日
- 出身地: 韓国
- 役割: ボーカル、ラップ
- ポジション: リードボーカル
ソヌは、明るい笑顔と愛らしい魅力で知られる「ビタミン」のようなメンバーです。「I-LAND」では、プロデューサー選抜としてデビューメンバーに選ばれました。
その特徴的な声質とパフォーマンス力は彼の大きな武器です。特に表情の豊かさと感情表現の上手さは、楽曲の世界観を伝える上で重要な役割を果たしています。
また、自分の意見をしっかりと持ちながらも、周囲との調和を大切にする姿勢が印象的。グループのムードメーカーとしても欠かせない存在で、その純粋な魅力はファンからも絶大な支持を集めています。
JUNGWON(ジョンウォン)
- 生年月日: 2004年9月9日
- 出身地: 韓国
- 役割: ボーカル
- ポジション: リーダー、リードボーカル
年齢は若いながらも、ENHYPENのリーダーとしての重責を担うジョンウォン。冷静な判断力と調和を重んじるリーダーシップで、グループを導いています。
「I-LAND」では、安定したパフォーマンスと成長力が評価され、最終的にデビューメンバーに選ばれました。特に高い音域での歌唱力には定評があり、その透明感のある歌声は多くのファンを魅了しています。
穏やかな性格でありながらも、時に鋭い洞察力を見せるバランスの取れた人柄も彼の魅力。最年少クラスながらリーダーに抜擢されたのは、こうした人間性も大きく影響していると言われています。
NI-KI(ニキ)
- 生年月日: 2005年12月9日
- 出身地: 日本
- 役割: ボーカル、ラップ、ダンス
- ポジション: メインダンサー
ENHYPENの最年少メンバーにして、圧倒的なダンススキルを持つニキ。日本出身で、幼い頃からダンスに親しんできたという経歴を持ちます。
「I-LAND」では、その卓越したダンス能力で視聴者を驚かせ、若さゆえの未熟さを努力と才能でカバーしてきました。特にダンスのキレや表現力、センスは群を抜いており、グループのパフォーマンスレベルを引き上げる重要な存在です。
日本語のネイティブとして、日本のファンとの架け橋となる役割も担っています。年齢を感じさせない責任感と向上心を持ち、常に成長を続ける姿勢がファンに勇気と感動を与えています。
ENHYPENの音楽とパフォーマンス
音楽スタイルと主要な楽曲
ENHYPENの音楽は、ポップ、ロック、ヒップホップなど、様々なジャンルを融合させた独自のスタイルが特徴です。特に彼らの楽曲には、「つながり」や「境界線」、「成長」といったコンセプトが一貫して流れています。
デビュー曲「Given-Taken」は、ダークでミステリアスな雰囲気と中毒性のあるメロディが印象的な楽曲でした。続くヒット曲「Drunk-Dazed」では、ロックサウンドを取り入れた力強い楽曲で新たな一面を見せ、「FEVER」では官能的かつ成熟した魅力を披露しました。
彼らの音楽的特徴は、メンバー全員が均等に活躍できるバランスの取れた構成にあります。ボーカルメンバーの多彩な声質とラップスキル、そしてダンスパフォーマンスとの融合が、ENHYPENならではの音楽体験を生み出しています。
パフォーマンスの特徴と評価
ENHYPENのパフォーマンスは、ダイナミックで高揚感のあるダンスと、完成度の高い歌唱が特徴です。特に振り付けの正確さと一体感は、彼らの高いトレーニングレベルを物語っています。
ニキを中心としたダンスラインの洗練された動きは、見る者を圧倒する迫力があります。同時に、ヒスンやジョンウォンなどのボーカルメンバーの安定した歌唱力も、パフォーマンス全体のクオリティを高めています。
また、楽曲によって異なるコンセプトや世界観を表現する能力も彼らの強みです。ダークでミステリアスな雰囲気から、エネルギッシュで活気あふれるステージまで、幅広い表現力で観客を魅了しています。
こうした高いパフォーマンス力は、国内外の音楽賞で新人賞を受賞するなど、業界からも高く評価されています。
ENHYPENおすすめ曲紹介
Into the I-LAND
「Into the I-LAND」は、サバイバル番組「I-LAND」のテーマ曲として知られる楽曲です。BTSのリーダーであるRMが作詞に参加したことでも話題になりました。
この曲は、ENHYPENとしてのデビュー前から彼らの旅の始まりを象徴する特別な楽曲です。夢に向かって進む決意と希望を歌った歌詞は、メンバーたちの実際の経験と重なり、より一層感動を与えます。
「I-LAND」でのパフォーマンスでは、まだ練習生だった彼らの可能性と才能が垣間見える瞬間がありました。デビュー後も時折ファンミーティングなどで披露され、ファンとメンバー双方にとって思い出深い曲となっています。
Given-Taken
「Given-Taken」は、ENHYPENのデビュー曲として2020年11月30日にリリースされました。ダークでミステリアスな雰囲気が漂うこの楽曲は、彼らの音楽性を象徴する代表曲となっています。
歌詞には「与えられたもの」と「奪われたもの」の狭間で葛藤する心情が描かれ、サバイバル番組を経てデビューした彼らの実際の感情とも重なる深い意味を持っています。
ミュージックビデオも洗練された映像美と象徴的な演出で話題となり、デビュー当時から彼らの高いポテンシャルを示すものとなりました。振り付けの一部は特にTikTokなどのSNSでも人気を集め、世界中のファンによって踊られています。
Let Me In
「Let Me In (20 CUBE)」は、1stミニアルバム「BORDER : DAY ONE」に収録された楽曲です。デビュー曲「Given-Taken」とはまた異なる魅力を持つこの楽曲は、エレクトロポップの要素を取り入れた爽やかな雰囲気が特徴です。
強力なビートとキャッチーなメロディが印象的なこの曲は、特にライブパフォーマンスでの盛り上がりが魅力です。メンバーたちのエネルギッシュなダンスと表現力豊かな歌唱が楽曲の世界観を一層引き立てています。
また、メンバー全員がバランス良く活躍できる楽曲構成となっており、ENHYPENというグループの魅力を多角的に感じられる一曲となっています。
まとめ
サバイバル番組「I-LAND」から誕生したENHYPENは、デビュー以来、その圧倒的な実力とユニークな魅力で国内外のファンを魅了し続けています。韓国・日本・オーストラリアと多国籍な7人のメンバーが織りなすハーモニーと、一糸乱れぬパフォーマンスは、K-POP第4世代を代表するグループとしての地位を確立しています。
ヒスンの安定した歌唱力、ジェイの力強いラップ、ジェイクのグローバルな魅力、ソンフンの優雅な動き、ソヌの表現力、リーダー・ジョンウォンの落ち着き、そしてニキの圧巻のダンススキル。それぞれが持つ個性と才能が見事に調和し、唯一無二のグループサウンドを生み出しています。
彼らの音楽は単なるK-POPの枠を超え、世界中の若者の共感を呼ぶメッセージ性と洗練された芸術性を兼ね備えています。これからも進化し続けるENHYPENの活躍から、目が離せません。
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