楽器演奏とダンスパフォーマンスを見事に融合させた表現力で、多くの音楽ファンを魅了するDISH//(ディッシュ)。彼らの独自のスタイルと際立つ個性は、J-POPシーンに新風を吹き込み続けています。特に「猫」のヒットで広く知られるようになった彼らですが、その魅力はヒット曲だけにとどまりません。本記事では、DISH//の概要から各メンバーのプロフィール、そして必聴のおすすめ曲まで、ファンはもちろん、これから彼らの音楽に触れる方にも役立つ情報をお届けします。
DISH//とは?
グループの概要と特徴
DISH//は、2011年にスターダストプロモーションの若手俳優育成プロジェクト「EBiDAN」から選抜されたメンバーで結成された4人組のダンスロックバンドです。現在は北村匠海、矢部昌暉、橘柊生、泉大智の4人で活動しています。彼らは単なるバンドではなく、楽器演奏とダンスパフォーマンスを組み合わせた独自のスタイルで、音楽の枠を超えた表現力を持っています。
デビュー当初はエアバンドとして活動していましたが、徐々に本格的な楽器演奏を習得し、ライブではエネルギッシュなパフォーマンスを見せています。特にファンとの距離感の近さや、メンバー間の絆の強さも彼らの魅力の一つです。
音楽スタイルと表現力の高さ
DISH//の音楽は、ロックをベースにしながらもポップな要素を取り入れた親しみやすいサウンドが特徴です。北村匠海の伸びやかなボーカルと橘柊生のラップが絶妙に融合し、矢部昌暉のギターと泉大智のドラムが生み出すグルーヴ感は、彼らにしか出せない独自の世界観を作り上げています。
また、彼らのライブで特に注目すべきは「フライングディッシュ」と呼ばれる紙皿を観客に向かって投げるパフォーマンスです。グループ名の「DISH」に掛けたこの演出は、彼らのトレードマークとなっており、ファンにとっては特別な体験となっています。ステージ上での彼らの一体感やエネルギーは、彼らの音源を聴くだけでは味わえない魅力があります。
DISH//の経歴(歴史)
グループ結成経緯
DISH//は2011年12月25日、クリスマスの日に北村匠海、橘柊生、矢部昌暉、小林龍二の4人で結成されました。当時のメンバーは全員10代で、スターダストプロモーションのEBiDANプロジェクトに所属していた若手タレントたちでした。結成当初は楽器の演奏経験がないメンバーばかりだったため、エアバンドとして活動をスタートさせました。
彼らのデビュー作は2012年6月にリリースされた「I Can Hear」。デビュー当時は演奏技術よりもパフォーマンス性に重きを置いていましたが、その独特な世界観と若々しいエネルギーで注目を集めました。
グループ名の由来
DISH//というグループ名には、メンバーたちの思いが込められています。「DISH」は英語で「お皿」を意味しますが、「みんなのメインディッシュ(主菜)になりたい」という願いからこの名前が選ばれました。また、グループ名の末尾についている「//」はメンバーとファンとの絆を象徴しています。ファンとの繋がりを大切にする彼らならではのネーミングです。
本格的ロックバンドへの移行
結成当初はエアバンドとして活動していたDISH//ですが、2016年頃から本格的に楽器演奏を始め、ロックバンドとしての活動を強化していきました。それぞれのメンバーが担当楽器の練習に励み、徐々に演奏技術を高めていったのです。
この時期、彼らの音楽性にも変化が見られるようになり、よりバンドサウンドを活かした楽曲が増えていきました。ダンスパフォーマンスとバンド演奏を両立させるという独自のスタイルを確立していった時期でもあります。
泉大智の加入、小林龍二の脱退
2017年、DISH//には大きな変化がありました。結成メンバーの一人だった小林龍二が脱退し、新たに泉大智がドラム担当として加入しました。この変化は彼らの音楽性にも影響を与え、より本格的なバンドサウンドを追求するきっかけとなりました。
泉の加入によって、ドラムのリズムがより安定し、バンドとしての演奏力が向上。新体制のDISH//は、より一層エネルギッシュで迫力のあるパフォーマンスを見せるようになりました。
隠れた名曲「猫」で大ブレイク
2017年にリリースされた「僕たちがやりました」のカップリング曲として収録された「猫」は、当初は表題曲の陰に隠れた存在でした。しかし、その切ない歌詞と北村匠海の感情豊かなボーカルが次第にファンの間で評価されるようになっていきました。
そして2020年、「THE FIRST TAKE」で披露した一発撮りのパフォーマンスが大きな反響を呼び、「猫」は一気に注目を集めることとなります。ストリーミング再生回数が急上昇し、それまで知名度の低かったDISH//の名が世間に広く知られるきっかけとなりました。デビューから約8年を経てのブレイクは、彼らの地道な活動が実を結んだ瞬間でした。
DISH//メンバーのプロフィール
北村匠海(TAKUMI、ヴォーカル・ギター担当)
- 生年月日: 1997年11月3日
- 出身地: 東京都
- 役割: ボーカル、ギター
グループのフロントマンとして活躍する北村匠海は、感情豊かな歌声が魅力のボーカリストです。幼少期からモデルや俳優として活動していた彼は、演技力にも定評があり、映画「となりの怪物くん」や「君は月夜に光り輝く」などの作品で主演を務めるなど俳優としても活躍しています。
DISH//の楽曲の中では特に「猫」での感情表現が評価され、彼のボーカルスタイルはグループのサウンドを特徴づける重要な要素となっています。真面目で繊細な性格ながらも、リーダーとしてグループを引っ張る責任感の強さも持ち合わせています。
矢部昌暉(MASAKI、コーラス・ギター担当)
- 生年月日: 1998年1月9日
- 出身地: 東京都
- 役割: コーラス、ギター
明るく陽気なキャラクターで、グループの雰囲気を明るくする役割を担っているのが矢部昌暉です。コーラスとギターを担当し、北村のボーカルを彩る歌声は、DISH//のサウンドに欠かせない存在です。
人懐っこい性格と親しみやすさで、ファンからの人気も高い矢部。MCでの軽妙なトークや、ライブでの観客とのコミュニケーションも彼の持ち味です。また、最近では家庭を持つなど、プライベートでの成長も話題になっています。
橘柊生(To-i、ラップ・DJ・キーボード担当)
- 生年月日: 1995年10月15日
- 出身地: 北海道
- 役割: ラップ、DJ、キーボード
DISH//の中で最年長であり、ラップとDJ、キーボードを担当するのが橘柊生です。鋭いラップフローで楽曲に独特の個性を加え、彼のパートがDISH//の楽曲をより多彩なものにしています。
MCスキルの高さにも定評があり、ライブやイベントでは彼の軽快なトークがファンを楽しませています。クールな見た目とは裏腹に、実はユーモアのセンスも持ち合わせており、メンバー内でのムードメーカー的な一面も。北海道出身ならではの落ち着いた雰囲気も魅力の一つです。
泉大智(DAICHI、ドラム担当)
- 生年月日: 非公開
- 役割: ドラム
2017年に加入した泉大智は、DISH//の新しい血として、グループに新たな息吹を吹き込みました。確かな技術を持つドラマーとして、バンドの演奏面での基盤を支えています。
加入は他のメンバーより遅かったものの、すぐにDISH//のサウンドに溶け込み、現在では欠かせない存在となっています。比較的控えめな性格ながらも、演奏時の力強いビートとはギャップのある柔らかな人柄が、ファンからの支持を集めています。
DISH//のオススメソング
サクラボシ
2015年3月にリリースされた「サクラボシ」は、春の訪れを感じさせる爽やかなメロディが特徴的な一曲です。桜の花が咲く季節の新たな出会いや別れ、そして未来への希望を歌ったこの曲は、多くのリスナーの心に寄り添うような温かさを持っています。
北村匠海のクリアな歌声と感情豊かな表現が、曲の世界観を見事に表現しており、DISH//の魅力が詰まった楽曲の一つです。春のシーズンになると特に多くの人に聴かれる、彼らの代表曲の一つとなっています。
僕たちがやりました
2017年7月にリリースされた「僕たちがやりました」は、同名のテレビドラマの主題歌として書き下ろされた楽曲です。疾走感あるロックサウンドと力強いメッセージが込められたこの曲は、若者の情熱や葛藤を表現しています。
この曲のカップリングとして収録された「猫」が後にブレイクするきっかけとなりました。「僕たちがやりました」自体も、DISH//の持つエネルギッシュな魅力を存分に発揮した作品として高く評価されています。
Starting Over
2020年にリリースされた「Starting Over」は、キャッチーなメロディーと前向きな歌詞が特徴的な楽曲です。何度でも立ち上がり、新しい一歩を踏み出す勇気を歌ったこの曲は、聴く人に勇気と希望を与えてくれます。
リリース時期が新型コロナウイルスの影響で様々な変化があった時期と重なったこともあり、多くの人の「新しい日常」を後押しするような楽曲として受け入れられました。
猫
2020年に「THE FIRST TAKE」で披露されたバージョンによって大きな注目を集めた「猫」は、DISH//の代表曲と言っても過言ではありません。北村匠海の感情豊かなボーカルが際立つバラード曲で、失恋の痛みと孤独を猫の目線から描いた独特の世界観が魅力です。
THE FIRST TAKEでの一発撮りのパフォーマンスは、彼らの音楽性の高さを証明するものとなり、ストリーミング再生回数が急上昇。それまであまり知られていなかったDISH//を一気に多くの人に知らしめることとなりました。ボーカル、サウンド、歌詞の全てが高いレベルで融合した、彼らの真髄とも言える一曲です。
まとめ
DISH//は、ダンスと楽器演奏を融合させた独自のスタイルで、着実に自分たちの道を切り開いてきたグループです。デビュー当初のエアバンドから本格的なロックバンドへと進化を遂げ、「猫」の大ヒットで多くの人に知られることとなりました。
北村匠海、矢部昌暉、橘柊生、泉大智の4人それぞれが持つ個性と才能が絶妙に融合し、唯一無二の音楽を生み出しています。俳優としても活躍するメンバーがいるなど、音楽以外のフィールドでも注目を集める彼らの今後の活躍にも、ぜひ注目していきたいところです。
DISH//の魅力は、ヒット曲だけではありません。彼らの持つエネルギー、メンバー間の絆、そして何より音楽への真摯な姿勢が、多くのファンを惹きつけ続けています。まだDISH//の音楽に触れたことがない方も、ぜひこの機会に彼らの多彩な楽曲を聴いてみてはいかがでしょうか。きっと、あなたの心に響く何かが見つかるはずです。
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