紅白歌合戦

【1974年/昭和49年】第25回 紅白歌合戦 出場アーティスト・演奏曲をまとめて紹介!

1974年12月31日に放送された第25回NHK紅白歌合戦は、紅白歌合戦が四半世紀という節目を迎えた記念すべき大会です。1951年にラジオ番組として始まった紅白は、この時点で完全に国民的行事となり、日本の年末文化の中心的存在として揺るぎない地位を築いていました。高度経済成長の終盤から安定成長期へと移行する中で、人々の暮らしや価値観は変化を続けていましたが、大晦日の夜に紅白歌合戦を観て一年を締めくくるという習慣は、変わらず多くの家庭で大切にされていました。第25回は、紅白の「これまで」を振り返りつつ、「これから」を意識させる象徴的な回でもあります。

第25回紅白歌合戦の概要

第25回NHK紅白歌合戦は1974年12月31日の大晦日に開催され、テレビとラジオの同時放送で全国に中継されました。25回目という節目を迎えた大会ではありましたが、特別な形式変更を行うのではなく、紅組・白組に分かれた歌手たちが順番に登場し、その年を代表する楽曲を披露していくという、紅白らしい王道のスタイルが貫かれています。番組全体の進行や演出は非常に安定しており、長時間の生放送でありながら、落ち着いた年末の雰囲気の中で楽しめる構成となっていました。この回の勝敗は白組の勝利となっており、結果発表も含めて、大晦日の恒例行事として多くの家庭で話題になっていたことがうかがえます。

第25回紅白歌合戦が開催された1974年の出来事

1974年の日本は、前年のオイルショックの影響が色濃く残る中で、社会全体が「成長」から「安定」へと意識を切り替えていく時期でした。物価上昇や節約志向が広がる一方で、人々は日常の中にある小さな楽しみや心の豊かさを重視するようになっていきます。音楽は、そうした時代において気持ちを落ち着かせたり、共感を生み出したりする存在として、より身近なものになっていました。紅白歌合戦は、一年の出来事を振り返りながら家族で同じ時間を共有できる番組として、この時代においても大きな役割を果たしていたのです。

第25回紅白歌合戦の出場アーティスト一覧

第25回NHK紅白歌合戦 出場歌手・曲目一覧

第25回NHK紅白歌合戦(1974年) 出場歌手・曲目一覧

※第25回は1974年(昭和49年)12月31日に放送されました。

紅組歌手(優勝) 紅組曲目 白組歌手 白組曲目
山口 百恵(初) ひと夏の経験 西城 秀樹(初) 傷だらけのローラ
アグネス・チャン ポケットいっぱいの秘密 中条 きよし(初) うそ
チェリッシュ 恋の風車 三善 英史 愛の千羽鶴
小柳 ルミ子 冬の駅 フォーリーブス 急げ!若者
桜田 淳子(初) 黄色いリボン 堺 正章 枯葉の宿
佐良 直美 花のフェスティバル 郷 ひろみ 花とみつばち
梓 みちよ 二人でお酒を 殿さまキングス なみだの操
南 沙織 夏の感情 野口 五郎 甘い生活
森 昌子 おかあさん 菅原 洋一 ケ・セラ
和田 アキ子 美しき誤解 海援隊(初) 母に捧げるバラード
山本 リンダ 闇夜にドッキリ 美川 憲一 はしゃぎすぎたのね
森山 良子 ある日の午後 橋 幸夫 沓掛時次郎
都 はるみ にごりえの町 渡 哲也(初) くちなしの花
水前寺 清子 てっぺんまごころ 北島 三郎 寒流
あべ 静江(初) みずいろの手紙 にしきの あきら 花の唄
ペドロ&カプリシャス(初) ジョニィへの伝言 村田 英雄 皆の衆
小坂 明子(初) あなた 三橋 美智也 哀愁列車
天地 真理 想い出のセレナーデ 内山田 洋とクール・ファイブ 海鳴り
八代 亜紀 愛ひとすじ 五木 ひろし 浜昼顔
ザ・ピーナッツ ブギ・ウギ・ビューグル・ボーイ 布施 明 積木の部屋
いしだ あゆみ 美しい別れ 春日 八郎 雨降る街角
青江 三奈 銀座ブルーナイト フランク 永井 おまえに
由紀 さおり 挽歌 沢田 研二 追憶
ちあき なおみ かなしみ模様 三波 春夫 勝海舟
島倉 千代子 襟裳岬 森 進一 襟裳岬

特別企画・エピソード

出来事 内容
「襟裳岬」対決 この年のレコード大賞受賞曲である森 進一の「襟裳岬」に対し、紅組トリの島倉 千代子も同名のカバー曲「襟裳岬」を歌唱。紅白史上初の「同じ曲でのトリ対決」となりました。
山口 百恵 初出場 「ひと夏の経験」でトップバッターを務め、白組トップバッターの初出場・西城 秀樹「傷だらけのローラ」と対戦しました。
ザ・ピーナッツ ラストステージ 翌年の引退を控え、この回が最後の紅白出演となりました。

まとめ

第25回NHK紅白歌合戦は1974年の大晦日に放送され、25回という大きな節目を迎えた記念的な大会となりました。社会や経済の状況が変化する中でも、紅白歌合戦は変わらず一年の締めくくりとして、多くの家庭に寄り添い続けていました。美空ひばりや森進一、五木ひろしをはじめとする時代を代表する歌手たちが集結したこの第25回は、紅白歌合戦が日本の年末文化として深く根付いていることを改めて実感させる一回と言えるでしょう。

Mr.Lyric 編集部

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