ふと聴こえてきた切ないメロディと心に刺さる歌詞。今、音楽シーンで急速に注目を集めているバンド「マルシィ」をご存知でしょうか?福岡発の3ピースロックバンドとして2018年に結成され、繊細な歌声と心揺さぶるサウンドで多くのリスナーの心を掴んでいます。特にSNSを中心に若い世代からの支持が厚く、2022年にはメジャーデビューを果たした今最も勢いのあるバンドの一つです。今回は、そんなマルシィのメンバープロフィールや経歴、おすすめ曲までを徹底解説していきます。
マルシィとは
バンドの結成と歴史
マルシィは、2018年に福岡で結成された3ピースロックバンドです。バンドの中心となる吉田右京(ボーカル・ギター)とフジイタクミ(ベース)が出会い、音楽活動をスタートさせたことがきっかけでした。当初は「astela resound(アステラ リザウンド)」という名前で活動をスタート。吉田とフジイを中心に、最初はN@nba(ナンバ)というギタリストも在籍していました。
2018年末にN@nbaが脱退し、2019年1月にshuji(シュウジ)がギターとして加入。同年3月に現在のバンド名「マルシィ」に改名し、新たな一歩を踏み出します。その後もメンバーの入れ替わりがありながらも、徐々に地元福岡を中心に注目を集め始めました。
2020年以降は特にSNSでの口コミを中心に人気が広がり、ライブハウスでのライブ活動やYouTubeでの楽曲公開を通じて全国的な知名度を獲得。そして2022年6月1日、ユニバーサルシグマから1stアルバム『Memory』でついにメジャーデビューを果たしました。
バンド名の由来と意味
「マルシィ」というバンド名には、実は特別な意味はありません。前身バンド「astela resound」の名前が長くて覚えにくかったことから、メンバー間で「もっと覚えやすい名前にしよう」という話になり、各自がいくつか案を出し合った中から選ばれました。
「マルシィ」という名前が選ばれた理由は、シンプルに「かわいい」という理由だったそうです。覚えやすく、親しみやすさを感じられる名前として、ファンからも愛されています。バンド名からは想像できないほど切ない楽曲を多く発表していることも、マルシィの魅力の一つとなっています。
メンバー紹介
吉田右京(ボーカル・ギター)
- 生年月日:1990年10月6日
- 出身地:福岡県
- 担当:ボーカル、ギター、作詞作曲
マルシィの顔であり、中心的存在である吉田右京。透明感のある歌声と、心に刺さる歌詞が多くのリスナーを魅了しています。バンドの楽曲のほとんどを手がけるメインソングライターであり、特に恋愛や別れをテーマにした切ないラブソングを得意としています。
静かな佇まいながらも、バンドに対する熱い想いを持ち合わせており、ライブでの表現力も高く評価されています。趣味は映画鑑賞で、楽曲の世界観にも映像的なイメージを取り入れることが多いです。
SNSでの発信も積極的で、TikTokやTwitter(現X)での発信を通じて多くのファンとの交流を大切にしています。バンドを結成した当初は自信がなかったという歌声も、今では多くの人を魅了する武器となっています。
フジイタクミ(ベース)
- 生年月日:1990年12月28日
- 出身地:福岡県
- 担当:ベース
バンドの要であるベーシスト、フジイタクミ。自身のことを「陽気な隠キャ」と称しており、バンド内でのムードメーカー的な存在です。マルシィの楽曲を支える確かな演奏技術を持ち、特にライブでのグルーヴ感あるベースラインが人気を集めています。
吉田右京とは高校時代からの友人であり、バンド結成の中心となった二人の一人。キャンプが趣味で、SNSでは自然の中での写真をよく投稿しています。マルシィとしての活動以外にも、福岡を中心としたイベントの企画なども行っており、地元音楽シーンの活性化にも貢献しています。
楽曲制作においても重要な役割を果たしており、吉田の描く世界観を音楽的に支える存在として、バンドには欠かせない存在です。
shuji(ギター)
- 生年月日:1985年5月31日
- 出身地:福岡県
- 担当:リードギター
マルシィ最年長メンバーであるshuji。2019年1月に加入し、バンドのサウンドに厚みとテクニカルな要素を加えました。繊細かつダイナミックなギタープレイが特徴で、マルシィの楽曲の世界観を大きく広げる役割を担っています。
コーラが好きなことでも知られており、ライブ会場には必ずコーラを持参するというこだわりも。落ち着いた性格で、バンド内では年長者らしい安定感を持つ存在です。
ギタリストとしての技術は高く評価されており、専門誌のインタビューなども多数。使用機材へのこだわりも強く、マルシィのサウンドメイキングにおいて重要な役割を果たしています。加入前は別のバンドでの活動経験もあり、その経験を活かしてマルシィのライブパフォーマンスの質を高める役割も果たしています。
経歴
結成直後から現在の3ピース体制への変遷
マルシィの歴史は、メンバーの入れ替わりを経て現在の形に至っています。2018年の結成当初は「astela resound」という名前で、吉田右京、フジイタクミ、N@nbaの3人で活動をスタート。しかし2018年末にN@nbaが脱退し、2019年1月に現メンバーのshujiが加入しました。
2019年3月にバンド名を「マルシィ」に改名し、同年11月にはドラマーの慶伍が脱退。代わりにめゐびーがドラマーとして加入し、4ピース編成で活動を続けました。しかし2021年9月にめゐびーが脱退し、現在の吉田、フジイ、shujiによる3ピース体制に落ち着きました。
メンバーチェンジを経験しながらも、中心メンバーである吉田とフジイの強い絆と音楽への情熱は変わらず、むしろその経験を糧にバンドとしての結束を強めていきました。ドラマーがいない3ピース編成となった現在は、ライブではサポートドラマーを迎えての演奏や、場合によってはトラック音源を使用するなど、柔軟なスタイルで音楽活動を展開しています。
バンド知名度拡大の経緯
マルシィが全国的に知られるようになったのは、2020年にデジタルシングル「Drama / 絵空」をリリースし、YouTubeチャンネルを開設したことがきっかけでした。特に「絵空」は、その切ない歌詞と心に響くメロディで、SNSを中心に大きな反響を呼びました。
TikTokなどのSNSでの拡散力も大きく、10代から20代の若いリスナーを中心に「泣ける」「心に刺さる」と評判が広がり、視聴回数も急増。当初は地元福岡を中心に活動していたバンドでしたが、インターネットの力によって全国的な知名度を獲得していきました。
コロナ禍でライブ活動が制限される中でも、オンラインでの発信を積極的に行い、ファンとの距離を縮める努力を怠りませんでした。そうした地道な活動と楽曲の魅力が相まって、インディーズバンドとして異例の人気を獲得するまでに成長していきました。
メジャーデビューの決定
着実にファンを増やし続けていたマルシィは、2022年6月1日、ユニバーサルシグマから1stアルバム『Memory』をリリースし、メジャーデビューを果たしました。このアルバムには、それまで発表していた楽曲のリアレンジバージョンや新曲を含む全12曲が収録され、バンドの集大成とも言える作品となりました。
メジャーデビュー前から築き上げてきた独自の世界観を崩すことなく、むしろそれをより高いクオリティで表現した内容は、既存ファンからも新規リスナーからも高い評価を受けました。デビュー後も精力的にライブ活動を展開し、各地のフェスへの出演も増加。メディア露出も増え、音楽雑誌やウェブメディアでの特集も多く組まれるようになりました。
2022年のメジャーデビュー以降も、定期的に新曲をリリースし続け、着実にファン層を拡大。若手バンドの中でも特に注目される存在となっています。
おすすめ曲
絵空
マルシィのブレイクのきっかけとなった楽曲「絵空」。2020年にリリースされたデジタルシングルの一曲で、過ぎ去った幸福な日々を追憶する切ないラブソングです。吉田右京の透明感のある歌声と、心に刺さる歌詞が多くのリスナーの共感を呼びました。
「君と過ごした日々は絵空事だったのか」というテーマを繊細に表現した歌詞と、シンプルながらも印象的なメロディラインが特徴。特にサビの「抱きしめてくれたあの日から〜」の部分は、多くのファンが涙すると言われる名場面です。YouTubeでの再生回数も200万回を超え、マルシィを代表する楽曲となっています。
雫
透明感あふれるギターの音色から始まる「雫」は、別れた恋人との思い出を雨に例えた美しいバラード。吉田右京の繊細な歌声が、失恋の痛みを見事に表現しています。
特に「君の声が聞こえる 雨の中」というフレーズは、多くのリスナーの心に深く響き、SNSでも数多くの共感コメントが寄せられています。ギターとベースのハーモニーが美しく、shujiの技巧的なギターソロも聴きどころの一つです。ライブでも定番となっている楽曲で、会場が静まり返る瞬間を作り出します。
プラネタリウム
宇宙をテーマにした壮大な楽曲「プラネタリウム」。星空の下で語られる恋の物語を、美しいメロディと詩的な歌詞で表現しています。アップテンポながらも哀愁を感じさせる曲調が特徴で、バンドの演奏力も存分に発揮された一曲です。
「君と見た星空は今も変わらずに輝いている」というメッセージは、失われた恋を惜しみつつも、前を向こうとする前向きさも感じさせる名曲。ライブでは観客と一体となるシーンも多く、盛り上がりを見せる人気曲の一つです。
花びら
穏やかなアコースティックギターの音色から始まる「花びら」は、マルシィの中でも特に優しい雰囲気を持つ楽曲です。恋に落ちる瞬間の胸の高鳴りを、桜の花びらに例えた美しい詩が印象的で、吉田右京の繊細な感性が光ります。
「舞い落ちる花びらのように、君に触れたい」という歌詞に代表されるように、切なさと美しさが共存した世界観は、マルシィの真骨頂。特にフジイタクミのベースラインが曲の世界観を支え、全体の雰囲気をより豊かなものにしています。メジャーデビュー後のライブでも人気の高い曲の一つです。
最低最悪
「最低最悪」というタイトルとは裏腹に、切ない恋心を歌った楽曲です。「君のことを想うたび、自分が最低に思える」という歌詞は、叶わない恋に苦しむ心情を赤裸々に描いており、多くのリスナーの共感を呼んでいます。
テンポの速いドラミングとエネルギッシュなギターサウンドが特徴で、マルシィの楽曲の中でも特にバンドサウンドを前面に押し出した一曲となっています。ライブでのパフォーマンスも迫力があり、観客を熱狂させる定番曲の一つです。吉田右京の感情のこもった歌声が、曲の世界観をより一層深めています。
まとめ
福岡発の3ピースロックバンド「マルシィ」。2018年の結成からメンバーチェンジを経ながらも、吉田右京(ボーカル・ギター)、フジイタクミ(ベース)、shuji(ギター)という現在の形に落ち着き、2022年にはメジャーデビューを果たしました。
切ない恋愛をテーマにした楽曲と、透明感のある歌声が特徴のマルシィは、特にSNSを中心に若い世代から絶大な支持を集めています。「絵空」をはじめとする名曲の数々は、多くのリスナーの心に深く刻まれ、共感の声が後を絶ちません。
メジャーデビュー後もその勢いは衰えることなく、むしろさらなる高みを目指して進化を続けています。これからのマルシィの活動からも目が離せません。心に響く歌詞と美しいメロディで紡がれる彼らの音楽は、きっとあなたの心も掴むことでしょう。
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