キュウソネコカミ メンバー徹底解説

キュウソネコカミ

「ビビった」「MEGA SHAKE IT!」など独特の歌詞とキャッチーなメロディで人気を集めるロックバンド「キュウソネコカミ」。関西の大学の軽音サークルから生まれた彼らは、ユーモアあふれる歌詞と疾走感のあるサウンドで多くのファンを魅了しています。ライブでの圧倒的なパフォーマンスでも定評があり、フェスやツアーでは常に会場を沸かせています。今回は、そんなキュウソネコカミのバンド結成の経緯からメンバー紹介、そしておすすめ曲まで徹底解説します。

キュウソネコカミとは

バンドの結成と歴史

キュウソネコカミは2009年12月、関西学院大学の軽音楽部に所属していたメンバーによって結成されました。結成当初は学内のイベントなどで演奏していましたが、2010年春から本格的に関西のライブハウスでの活動を開始します。

バンド結成初期は、集客に苦労する時期もありました。ヤマサキ セイヤ(Vo.)が就職活動に失敗した経験から「このままじゃダメだ」とバンド活動に専念することを決意したエピソードは有名です。当時は観客が5人以下のライブも珍しくなかったといいます。

しかし、独自の世界観とキャッチーな楽曲、そして圧倒的なライブパフォーマンスが徐々に評判を呼び、2012年には自主制作CDをタワーレコードで販売。さらに2013年1月には初の全国流通盤「猫にしてくれ」をリリースするなど、着実にキャリアを積み重ねていきました。

そして2014年6月、Victor Entertainment内のレーベル「SPEEDSTAR RECORDS」からメジャーデビューシングル「MEGA SHAKE IT!」をリリース。このシングルはハウス食品の「メガシャキ」のCMソングにも起用され、一躍世間の注目を集めることになります。

以降、全国ツアーや様々な音楽フェスへの出演を重ね、2015年には自身初の日本武道館公演を成功させるなど、現在では日本の音楽シーンを代表するロックバンドの一つとして確固たる地位を築いています。

バンド名の由来と意味

キュウソネコカミという一風変わったバンド名には、実は深い意味が込められています。

この名前は、中国の故事「窮鼠猫を噛む(きゅうそねこをかむ)」と、PlayStation 2用ゲーム『ファイナルファンタジーX-2』に登場するアイテム「キューソネコカミ」という2つの要素から取られています。

「窮鼠猫を噛む」とは、追い詰められたネズミが最後の抵抗として猫に噛みつくという故事であり、「弱者であっても追い詰められれば強者に反撃する」という意味を持ちます。就職活動の失敗など、社会的な挫折を経験したメンバーたちがこの故事に共感し、バンド名に採用したと言われています。

このバンド名には、社会の中で「弱者」と見なされがちな若者たちの反抗心や、既存の価値観に対する挑戦的な姿勢が表れているとも言えるでしょう。そして、その姿勢は彼らの楽曲の歌詞やメッセージにも色濃く反映されています。

メンバー紹介

ヤマサキ セイヤ(ボーカル・ギター)

  • 生年月日: 1987年4月17日
  • 出身地: 和歌山県御坊市
  • 血液型: A型
  • 身長: 168cm
  • 本名: 山崎正也

キュウソネコカミのフロントマンを務めるヤマサキ セイヤは、その特徴的な高音ボイスとエネルギッシュなステージングで知られています。彼の歌声はバンドのサウンドに欠かせない要素となっており、ライブでの熱量は観客を一気に引き込む魅力を持っています。

実は、ヤマサキは就職活動に失敗した経験を持っています。この挫折が彼をバンド活動に専念させる決断につながったと言われています。「社会に居場所がないなら自分で作る」という強い思いが、キュウソネコカミの原動力の一つとなっています。

また、ステージ上では常にエネルギッシュなパフォーマンスを見せるヤマサキですが、プライベートでは意外にも穏やかな性格だそうです。自身のTwitter(現X)でも日常の何気ない出来事を発信し、ファンとの距離の近さも魅力の一つです。

ヨコタ シンノスケ(キーボード・ボーカル)

ヨコタ シンノスケはキュウソネコカミのキーボード担当であり、多くの楽曲の作詞も手がけています。彼の書く歌詞は日常の何気ない出来事や現代社会の抱える問題を独自の視点でユーモラスに描いており、バンドの世界観を形作る重要な役割を担っています。

ライブではキーボードを弾きながらコーラスを担当することが多いですが、「君のことが大好きだけど君に触ると少し痛い」などいくつかの楽曲では彼がメインボーカルを務めています。ヤマサキとは異なる柔らかな歌声も魅力の一つです。

バンド内では「頭脳派」的存在で、インタビューなどでも論理的で的確な発言が目立ちます。クリエイティブな面だけでなく、バンド全体の方向性にも大きな影響を与えているメンバーと言えるでしょう。

オカザワ カズマ(ギター)

  • 生年月日: 1988年6月28日
  • 出身地: 兵庫県多紀郡西紀町(現・丹波篠山市)
  • 血液型: A型
  • 本名: 岡澤和真

オカザワ カズマはキュウソネコカミのギタリストとして、バンドのサウンドを支える重要な存在です。テクニカルなギタープレイはもちろん、楽曲制作においても重要な役割を担っています。

関西学院大学出身の高学歴メンバーとしても知られており、バンド内では冷静沈着なキャラクターとして親しまれています。ライブ中の彼のギターソロは観客を沸かせる見どころの一つです。

また、地元の丹波篠山市とは今でも深い繋がりがあり、2021年には地元市長と対談するなど、故郷への愛着も強いメンバーです。SNSではギターや機材に関する投稿も多く、楽器好きのファンからも注目されています。

カワクボ タクロウ(ベース)

  • 生年月日: 1987年6月16日
  • 血液型: B型

カワクボ タクロウは2011年にキュウソネコカミに加入したベーシストです。彼が加入したことで、バンドのサウンドはより安定感を増したと言われています。

テクニカルで力強いベースラインは楽曲の土台を形成し、バンドの疾走感あふれる楽曲において欠かせない要素となっています。特にライブでの迫力あるパフォーマンスは、彼の真骨頂と言えるでしょう。

バンド内では陽気なキャラクターとして親しまれており、メンバー間の雰囲気作りにも一役買っています。また、ベースだけでなく作曲にも参加するなど、クリエイティブな面でも重要な存在です。

ソゴウ タイスケ(ドラムス)

ソゴウ タイスケはキュウソネコカミのドラマーとして、バンドのリズム隊を担当しています。彼のパワフルかつ正確なドラムプレイは、バンドの疾走感あふれる楽曲を支える重要な要素です。

メンバーの中でも特に就職活動の経験がないという異色の経歴の持ち主で、音楽一筋で歩んできた道が今のプレイスタイルにも表れています。ライブではステージ後方からもエネルギーを発散し、会場全体を盛り上げる役割を担っています。

バンド内では「頼れる兄貴」的な存在であり、その安定感のあるプレイスタイル同様、グループの要として重要な役割を果たしています。

キュウソネコカミのおすすめソングベスト3

ビビった

「ビビった」は2015年7月にリリースされたキュウソネコカミの代表曲の一つです。「ビビったビビった」という繰り返しのフレーズが印象的で、初めて聴く人でも覚えやすいキャッチーさが特徴です。

この曲は、日常の中の「ビビる瞬間」を独自の視点でユーモラスに描いており、誰もが共感できる内容となっています。特に「朝目覚めたらベッドの上で『明日は月曜日』ってビビった」というフレーズは、多くの社会人の心を掴んだと言われています。

テンポの良いサウンドと中毒性のある歌詞のおかげで、ライブでは必ず盛り上がる人気曲です。アップテンポながらもどこか切なさを感じさせる楽曲で、キュウソネコカミの魅力が詰まった一曲と言えるでしょう。

ファントムヴァイブレーション

「ファントムヴァイブレーション」は、スマートフォン依存の現代社会を皮肉った楽曲です。タイトルの「ファントムヴァイブレーション」とは、実際には着信やメッセージが来ていないのに、ポケットの中でスマホが振動したような錯覚を感じる現象のことを指します。

「ポケットに入ってるスマホが振動した気がして取り出すけどなんにもなくてそわそわしちゃう夜」という歌詞からは、現代人の日常が鮮やかに浮かび上がります。情報技術に依存する私たちの姿を、キュウソネコカミらしいユーモアをもって描いている点が共感を呼んでいます。

中毒性のあるメロディとリズムに乗せた的確な社会風刺は、キュウソネコカミの作詞の才能が光る一曲です。特に若い世代からの支持が高く、スマートフォン全盛の現代を象徴する楽曲として評価されています。

MEGA SHAKE IT!

「MEGA SHAKE IT!」は2014年6月にリリースされたキュウソネコカミのメジャーデビューシングルで、ハウス食品の「メガシャキ」のCMソングとしても使用された楽曲です。

「SHAKE SHAKE SHAKE SHAKE SHAKE SHAKE SHAKE IT!」という中毒性抜群のフレーズと、疾走感あふれるロックサウンドが特徴的です。この曲がCMに起用されたことで、バンドの知名度は一気に上昇しました。

エネルギッシュで前向きな歌詞と爽快なサウンドは、暑い夏にピッタリの一曲。特にライブでのパフォーマンスでは、会場全体が一体となって「SHAKE IT!」と叫ぶ光景が恒例となっています。キュウソネコカミの魅力である「楽しさ」が詰まった、まさに彼らの代表曲と言えるでしょう。

まとめ

キュウソネコカミは単なるロックバンドではなく、独自の視点で現代社会を描き出すアーティスト集団です。就職活動の挫折から始まったバンド活動は、今や多くのファンの心を掴む大きなムーブメントに成長しました。

彼らの楽曲に込められた「弱者の反抗」や「社会への皮肉」というメッセージは、現代を生きる多くの人々の共感を呼び、支持を集めています。そして何より、その音楽は聴く人を楽しませ、元気づける力を持っています。

これからも進化し続けるキュウソネコカミの活動から、目が離せないでしょう。

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