Mr.Children「横断歩道を渡る人達」の歌詞の意味を考察!

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Mr.Childrenの「横断歩道を渡る人達」は、2010年9月4日公開のドキュメンタリー映画「Mr.Children/Split the Difference」でライブVerが公開されており、その映像はYouTubeにも公開されています。

シングルとして公開されていないものの、歌詞が感動的でファンからの支持が厚い曲となっています。

本記事では、そんな「横断歩道を渡る人達」の歌詞について紹介します!

「横断歩道を渡る人達」の歌詞考察

目の前を横切ろうとするその老人の背中はひどく曲がっていて
歩く姿をじっと見ていると足が不自由であることがわかる
かばい続けてきた足のせいか それとも
思うように動かぬ現実にへし曲げられた心が
背中まで歪めているのだろうか?

歌い出しの部分になります。
ここでは目の前を通り過ぎる老人の背中が曲がっているのは、長年の生活の中で蓄積された老化なのか、思うように動かない現実に心が折れたからなのかと示唆しています。

横断歩道を渡る人たち
僕は信号が変わるのを待っている
昨日の僕が 明日の僕が
今 目の前を通り過ぎていく

1番のサビになります。
信号が変わるのを待っているというのは、シンプルに横断歩道を待っているという意味だけではなく、人生における何かしらの起点に向けて、今は準備をしているという風にも捉えることはできるのではないでしょうか。

目の前を颯爽と歩くその女のスカートはひどく短くて
ついつい目が奪われてしまう 強い風でも吹かぬものかと
そんな視線に気が付いたら きっと彼女は僕を睨みつけてくるだろう
「自分の為にしてるだけ」だと
「誰かの気を引きたいわけじゃない」と

2番の歌い出しになります。
ここで描かれるのは、短いスカートを履いた女性です。彼女は自分のために行動しているだけであり、他人の視線を気にしていないことが示されています。
一番の歌い出しの部分で、思うようにいかない現実について描かれていたかと思いますが、ここでも同様の事象が描かれており、そんな思うようにいかない日々を描いているようにも見えます。

横断歩道を渡る人たち
僕はハンドルを握り締めて見ている
昨日の僕が 明日の僕が
今 目の前を通り過ぎていく

2番のサビになります。
2番の歌詞で名言を持ってくるMr.Childrenの曲の中では珍しく、1番とほぼ同じフレーズとなっています。
違うのが、1番では、”信号が変わるのを待っている”だったところが、2番で”僕はハンドルを握りしめて見ている”に変わっているところです。

ハンドルを握りしめているという事は、ただ待っているのではなく次に進むことに向けて準備をしっかりしているという事が描かれているのではないでしょうか。

イライラした母親はもの分かりの悪い息子の手を引っ張って
もう何個も持ってるでしょ!?と おもちゃ屋の前で声を上げている
欲しがっているのはおもちゃじゃなく愛情で
拒んでるのも「我慢」を教えるための愛情で
人目も気にせず泣いて怒って その親子は愛し合っているんだ

ここは聞く人によっては考えさせられる箇所かと思います。

親子げんかも見方を変えると「我慢を教えるための愛情」と解釈することができ、桜井さんの作曲家としての表現の幅の広さや新たな視点をくれるあたりはさすがだなと思います。

横断歩道を渡る人たち
僕はフロントガラス越しに見ている
昨日の僕が 明日の僕が
今 目の前を通り過ぎていく

3番のサビになります。

1番のサビと2番のサビと大きく変わる事は無く、2文目の”僕はフロントガラス越しに見ている”の部分が変わっていますね。

ギターケースを抱え歩くその少年は仲間と楽しげに話している
好きな音楽の話か それとも好きな女の子の話か?
そのギターで未来を変えるつもりかい?それならいつか仲間に入れてくれ
僕だって何もかもをもの分かりよく 年老いたくはないんだ

ここまでは自動車の中から、通り過ぎていく”昨日の僕”や”明日の僕”をただ見つめるだけであり、自分の人生を外から眺めているような描写がなされていたかと思います。
ですがここから一気に、自分の人生を自分の意志で進めようとするような描写が描かれています。

そとから自分を見つめる中で、自分の人生を外的要因(曲中における信号)に左右されるのではなく、自分の意志で自分の人生を前に進めたいという想いが芽生えた様子が理解できます。

横断歩道を渡る人たち
僕は信号が変わるのを待っている
昨日の僕が 明日の僕が
今 目の前を通り過ぎていく
昨日の僕が 明日の僕が
今 目の前を通り過ぎていく

最後のサビになります。
最後のサビは桜井さんの歌い方もかなり強い主張をするような力強い歌い方になっていて、これまでのサビと歌詞は大きく変わらないものの、伝えたいメッセージ性が強い一節となっています。

桜井さんは1番と3番が同じ歌詞でも表現手法・歌い方を変えることが他の曲でもあります。
HEROなんかはまさしくそうで、一番はあえて裏声で歌うことで”弱くて君にとってのHEROでありたいとただ願うだけのHERO”を表現し、3番では力強く歌うことで”君にとってただひとりのHEROであるんだ”という強い意志のようなものを感じ取れるようになっています。

横断歩道を渡る人達においても1番のサビと3番のサビの歌詞はほぼ一緒になっていますが、1番では”自分の人生を外からぼんやりと眺めている主人公”の様子が描かれていて、3番では力強く歌うことで”自分の人生を自分の意志で進んでいくことを決め、次のステップに躍起になっている主人公”の様子が描かれていると考えています。

自分自身も新しい挑戦を恐れずに生きたいというメッセージが込められていると前述しましたが、ここでもただ待つだけではなく未来に向かって進んでいくんだという力強さを感じることができます。

まとめ

「横断歩道を渡る人達」の見どころは、歌詞だけでなく歌い方にもあると思います。
同じサビ・同じ歌詞でも歌い方が大きく異なることに、どんなメッセージが込められているのかを考えると面白いと思います。

YouTubeで見れるので、ぜひ聞いてみて下さい!

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